従来の価値観が大きく変わっていきそうな2019年。
あなたにとっての「新しい幸せの形」とは?
連載「ご縁の法則」で大人気の占い師、真木あかりさんの新刊 『2019年上半期 12星座別あなたの運勢』より、各星座別ご縁の傾向と対策をお伝えいたします。
愛について深く掘り下げる旅の途中
少し時間をさかのぼって振り返ると、2017年の終わり頃から「愛」の難しさに直面していたおとめ座の人は少なくないことでしょう。世の中を見渡せば、そこらじゅうカップルだらけです。ふたりでいるからといってすべてがカップルというわけではないのですが、それを差し引いても少なからぬ数のカップルが手をつなぎ、笑いあい、さざめくように会話をしています。心許しあえる恋人がなかなかできず苦しんでいるときは「世の中にはこんなにたくさんカップルがいるのに、どうして私だけ恋人ができないんだろう」と思ったりする人が多いものです。
一方、恋人ができてみると、ふたりで歩いていても必ずしも幸せとは限らない、というケースが非常によくあることにも気づきます。ケンカをして気まずいままに歩いていたり、相手の不実を心のどこかで疑っていたり。はたまた、どこかで別れについて考えていることも、別の人の顔を思い浮かべていることだって、あるのですよね。
2017年末からおとめ座の人の恋愛運にある種の難しさや厳しさを投げかけているのは、「制限と学びの星」と呼ばれる土星です。土星はしばし、多少手厳しい課題を持って私たちを立ち止まらせたり、自分のなかに眠っている見たくない部分を見せつけてきたりします。といっても、それは嫌がらせやいじめのようなものではありません。その人が成長するために、自分で直すべきところをわかりやすく示し、必要な学びを与えてくれる先生のような役割をしているのです。ありのままの自分でいることは大切ですが、それでも無軌道に自分勝手な振る舞いをしていては、社会や対人関係で摩擦が生まれてしまうでしょう。試練を与える星として警戒されることも多い星ですが、本当に優しい先生というのは、土星のような存在なのかもしれません。
土星は位置する場所によってさまざまなテーマで課題を投げかけてくれますが、おとめ座の人には2020年3月まで「恋愛」というかたちで、さまざまな問題を投げかけてきます。ただ、はっきりと困難として現れるかどうかはその人の姿勢にもよります。詳しくは恋愛運のところで述べますが、お互いを尊重し、誠実にお付き合いをしているなら、そうそう大きなトラブルは起こらないでしょう。必ず辛い出来事が起こる! というほど理不尽な星ではありませんので、どうぞご安心ください。
お子さんをお持ちの方であれば、子どもに関連した問題で時間を奪われたり、仕事やプライベートを制限されたりすることもあります。
自分の「ウチ」を作りながら、「ソト」に焦がれる
恋愛についての課題を抱える一方で、2019年は自分が拠って立つ場をコツコツと作り、育てていく時期でもあります。これは「幸運と拡大の星」と呼ばれる木星の影響であり、たとえば家族や家庭を大切にしたり、家を住み良くする工夫をしたり、といったことに目が向くことでしょう。環境を良くするために引っ越しをしたり、住宅を購入したりする人もいます。
ただ、木星が司る意味に「拡大」があるように、費用面も膨らみがちという傾向は否めません。住宅のように高額な買い物は、つい気が大きくなって「一生に一度だから」「せっかくだから納得のいくものを」と金額が膨れ上がってしまうというケースが多いようですが、現実的な視点は忘れないようにしたいものです。
自分が拠って立つ場所といえば、社会人の方などは家だけに限らず、職場を整えることで運気が底上げされるでしょう。よく、飲み会の席などで「ウチではね」と会社や自分が所属する部署のことを話題に出すように、帰属意識を持つ場所というのはその人にとって、第二の家のようなものです。同僚と良い関係を築いたり、こざっぱりと片付けて仕事をしやすくしたり、といった工夫はこの時期、対人運や仕事運をも上げてくれるでしょう。
そうしながらも、2019年春以降はどこか、あなたの目は外へ向けられるようになるかもしれません。伝統や当たり前に背を向けて新しい生き方や仕事に目を向けたり、旅行や留学で新しい世界に飛び込んでいったりする人もいるかもしれません。これまで学んできたことを全部捨てて、新たな道を模索する。そうした、思い切った変化を自分に起こしたくもなるのです。
「ウチ」と呼べる拠り所を作ろうと促す木星に対し、この「ソト」に目を向けさせる流れは、天王星の影響で起こります。天王星は「自由と改革の星」と呼ばれる惑星で、約7年という時間をかけて人の価値観を塗り替えたり精神的な足かせを外したりし、その人がより自分らしく生きるための手助けをしてくれます。その天王星が、おとめ座の「旅や学び」というテーマを刺激する配置が、この3月6日からスタートするのです。
天王星はときにショッキングな体験を持って、私たちが知らずしらずの間に身に付けた既成概念や、不要な思い込みを取り払ってくれます。かなり手荒な体験をさせることも多いのですが、土星がただの意地悪な星ではないように、天王星もいたずらや災難だけを仕掛けてくる星ではありません。私たちがその体験と向き合い、乗り越えることで「自由」をもたらしてくれもします。
ここから2026年までの7年間、天王星はおとめ座の人の視野をぐっと自由にしてくれるはずです。遠く離れたところへの旅を通して、いかに狭いところで生きてきたのかを気づかせてくれることもあるでしょう。文化の違いから、価値観を塗り替えられるような思いをする人もいるはずです。はたまた、これまで学歴や知識量にそれなりの誇りを持ってきた人が、自分が学んできたことがもはや役に立たない、そのままでは使えないことに気づき「アンラーニング」をさせられるようなこともあるかもしれません。小さな世界での当たり前、文化の思い込み、狭い視野での勉強、それらはどれもが私たちの思考や行動を縛り付ける足かせになり得ます。天王星がもたらす出来事を通して示唆されることで、私たちはハッとするような新鮮な驚きをもって、自由になるのです。
2018年5月から11月にかけて、すでにそうした旅の気配や学びにおける変化の兆しを感じていた方もいらっしゃるかもしれません。それも天王星の影響ですから、もし印象的だったことなどがありましたら、メモしておいてみてはいかがでしょうか。今後、どこかでハッとするようなヒントを与えてくれるかもしれません。
いってみれば2019年は「ウチ」に目が向く時間と「ソト」に目が向く時間が重なって起こる、特別なのです。一見するとばらばらで二律背反的な構造に見えますが、世の中が黒と白だけ、昼と夜だけ、善と悪だけにはっきりと分かれてはいないように「ウチ」も「ソト」も、どちらか一方だけではあり得ないのでしょう。「ウチ」があるから見えてくる「ソト」もあります。「ソト」を見たからこそ作っていける「ウチ」もあるのでしょう。同時に起こっている愛の自問自答ももしかして、これらに影響を与えていくことは想像に難くありません。
いくつもの星が投げかける出来事が絡み合いながら、複雑なメロディを奏でていくおとめ座の2019年。それはきっとあなただけの、優しく頼もしい音楽なのだろうと思います。
<恋愛運>
前述したように、2020年3月まではおとめ座の人の恋愛運に「制限と学びの星」である土星が巡ってきています。といっても、お互いに尊重し、誠実な関係を築いている場合はさほど影響はないと考えていいでしょう。仮にトラブルが起きた場合でも、真剣に向きあうことでかえってお互いの絆を強めることができるはずです。
折しも「幸運と拡大の星」と呼ばれるラッキースター、木星が「家庭」「家族」を頼もしくサポートしてくれていますので、幸せな家庭を築いていこうとふたりが思っているならば結婚をして一緒に住み始めたり、子どもを授かったりする可能性はとても高いです。
お互いに相手を縛り付ける関係ではなく、ふたりでいることでより人として自由に羽ばたけるような関係を、どこまでも妥協なく追求していかれると安心です。決して簡単なことではない、と思われる方も多いでしょうね。確かにそうなのですが、2019年は「難しいから求めない」と放り投げるよりも「難しくてもやってみよう」と敢えて考えてみたいとき。そうすることで、星々はおとめ座のあなたとあなたの大切な人を頼もしくサポートしてくれることでしょう。
一方、問題なのは絆が強くないカップルです。たとえば絆を強めるよりも「結婚して安心したい」「この人を逃したら後がいない」といった空虚な理由や、打算でお付き合いをしている場合。もちろんこの場合だって「好き」という気持ちに嘘はないのでしょう。ただ、そのままではいずれ破綻が見えているような発想の場合は、土星はしっかりと向き合うべき課題を与えてきます。
これから恋が始まる人の場合は一に人選、二に人選。これ以外に語るべきことはありません。といっても、恋は「する」ものではなく「落ちる」ものと言われるように、理性ではどうにもならないところがあるのも事実です。選ぶことで打算的になってしまってもまた、土星の鉄槌が下ります。ただ、この時期のおとめ座の人はなぜか、難しい人に惹かれやすいことは心の隅に留めておくとよろしいかなと思います。
おとめ座の人は、恋に対しては非常に慎重な人です。一目惚れをすることはなく、相手をよく知ってから恋をしたいと考え、安定した関係を築ける人を理想としています。それなのになぜか、周囲から「えっ、なんで!?」と言われるような人を選んでしまったりすることが、ときどきあるのです。
もちろん「だめんずホイホイ」とか失礼な呼び方をするつもりはまったくありませんが(すみません!!)、この時期はなぜか、インモラルな恋や不安定な恋を選んでしまいがちなことは事実です。敢えて困難なほうに意識が向かってしまう、ということもあります。その恋から「こういう人はやめておこう」と学びを得られることも事実なのですが――とはいえ、みずから傷つくような恋に頭から突っ込んでいくようなことは、なさらないほうが良いのです。どんな恋も、素敵なところはあります。それでも、自分を守れるのは自分だけですから、2020年3月までは本来の慎重なあなたの良さがしっかりと発揮されることを、願っています。
<仕事運>
2019年のおとめ座の仕事運について、最も強い影響を投げかけてくるのは3月6日の天王星の移動でしょう。これによって、おとめ座の人の視野はぐっと広がり、常識にとらわれないイノベーティブな探求をしていくことになります。もちろん何もしなくても自動的にそうなるというわけではなく、あなた自身のチャレンジは必要です。これまでのキャリアや学歴、プライドにしがみついていては小さくまとまってしまう可能性もあります。だからこそ意識して、常識を疑ってみる勇気を持ち、新しい挑戦をしてみると良さそうですよ。
といっても、こうした流れは2026年まで続いていきます。向こう1ヵ月や2ヵ月の短期目標ではありませんので、いきなりガツンとシフトチェンジできなくても大丈夫かなとは思います。少しでも型にはまらないほうを、新しい知見を取り入れられるほうをと、少しずつ視野を広げていくレッスンをなさっていくと良いのかなと思います。
企画や制作、ものづくりなどクリエイティブワークに就いている人にとっては鍛錬の時期です。現状に甘んじることなく、基本に立ち返って丁寧な仕事を心がけると信頼獲得につながるでしょう。おとめ座のあなたなら心配はいらないと思いますが、上辺だけの理解で仕事を進めたり、「このくらいでオッケーなはず」と妥協したりした仕事は、いい結果につながらないことが多いでしょう。事業をなさる場合も、手堅く安定した仕事を選ぶようになさるとベストです。
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電子書籍『2019年上半期 12星座別あなたの運勢』または『2019年上半期 12星座別あなたの運勢おとめ座』では、2019年上半期の総合的な星回りと月々の傾向、また恋愛運・仕事運の月ごと(1月〜6月)の運勢をお読みいただけます。ぜひご参考にしてください。
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