主夫に正月はありません。
ここ数年、元日の朝、ホームベーカリーでお餅を作るようになりました。
既製の切り餅のパックは、量が多すぎるのです。
三が日にお雑煮を食べ切ってしまうと、その後、我が家の食卓にお餅が登場するチャンスはほぼなく、いつも大抵、半年が過ぎた辺りで、使い切れず固くなったパックのお餅を、処分しなければならない、という局面に立たされることとなります。
ある年、思いつき、ホームベーカリーのお餅つきモードを使って、丸餅を拵えてみることにいたしました。
出来たてで柔らかく、美味しいうちに食べることが出来、一回に出来上がる量も丁度よく、足りなくなれば、また作ればいいので、余らせることもなくなりました。
元旦はいつも通りの時間に起き、ホームベーカリーに餅米をセットしてから、お雑煮の準備をいたします。
具は、大根と金時人参と蒲鉾と鶏肉。白だしと日本酒少々で味つけをし、仕上げに柚子と三つ葉をあしらうのが、我が家のお雑煮です。
母の作るお雑煮は、澄まし汁仕立てだったように記憶しております。若かった私には、淡泊過ぎて、あまりピンと来ない食べ物でした。
今のパートナーと暮らし始めて、毎年、お雑煮を自分で作るようになってから、澄まし汁仕立てや味噌仕立てなど、いろいろと試行錯誤した末に、鶏肉を使った白だし仕立ての現在のかたちに落ち着きました。
あれこれと試した中で、それが一番、パートナーの気に入ってくれるお雑煮だったからかもしれません。
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日々を丁寧に慈しみながら暮らすこと。食事がおいしくいただけること、友人と楽しく語らうこと、その貴重さ、ありがたさを見つめ直すために。