パートナーがいるからこそ他の人との恋愛が楽しくなる
湯山 男の人は信じたくないでしょうけどね。男の人もそうじゃないですか。最愛の女なんていうのよりも、ちょろっとしたのがいいっていうね。
植島 やっぱりね、結婚したり、パートナーができたり、好きな人ができてからが本当の勝負ですよ。それからが、まわりの他の女の人たちとの関係も楽しくなる。
湯山 フランスの宮廷文化がそうですね。夫人になってから、愛人を持って、はじめて恋愛ですっていうのは、フランス宮廷でのトーン&マナー。
植島 やっぱりそういう文化っていうのは、いま40代前後の人たちに芽生えつつあるんじゃないですかね、少しずつ。
湯山 ありますね。
植島 抵抗もあるでしょうけどね。
湯山 植島さんが『官能教育』の中で非常にいい言葉で言ったの。「フラート」。「フラート」って、セックスに至るまでの恋愛術ですよね。ちょっと相手を誘ってみたりとか、ちょっと触ってみたり、そこのイチャイチャ部分がいちばん楽しいし、おもしろいみたいな話ですよね。
植島 コケットリー、ちょっとした媚びみたいなね。
湯山 そうですね。私は、『なんとなく、クリスタル』の一個下ぐらいだから、結局デート文化っていうのが強制的に男に存在して、その貯金がまだある。しかし、20歳、30歳の子たちにはないからね。私たちが教えるんでしょうかね(笑)。
植島 やっぱりモテるには、男女ともサービスが大事。
湯山 超大事ですよ(笑)。モテっていうのは、ギブギブギブで、テイクを一部にする。
植島 いいこと言うな、そのとおりだよ。そのとおりですよね。
湯山 9ギブ、1テイクですね。
植島 みんな勘違いしてるよね。ちょっと気取って、きれいだとか、魅力あると思ってもらえればいいと思ってる。本当はそんなことないのに。
湯山 そう。だから、女性誌の編集者なんかによく言うのはね、自分がきれいにしても、モテの記号を出したとしても、その「ほしい、ほしい」っていうのは、たぶん若い男性にしたら重いということ。いまや、きれいにして、「私を手折って、手折って」ってアピールしても、誰も手折らないよねえ(笑)。
(第2回に続く)