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古典にすべてが書かれている。

2019.06.05 公開 ポスト

『戦争論』(クラウゼヴィッツ)はビジネス書として読むから役に立つ坂口孝則

◎今回取り上げる古典:『戦争論』(クラウゼヴィッツ)
 

愚者と賢者に境目はない

私は人文系の書籍を多く読む。雑誌も読むよう心がけている。あるとき、高名な学者が、某国で流行していた疫病について語っていた。その知識は異常なほど広大で、疫病や医学研究史や、パンデミック時の群集心理にも触れていた。その学者が、けっきょくのところ、私たちとしては何に注意すべきか、という質問に答えていた。

「手洗いとか、うがいとかが重要ですよね」

きっと笑うべきところではないだろうが、笑ってしまった。なぜならば、それなら無学な私もやっている。これは知識を揶揄したいわけでは、けっしてない。私も知識の欠片を売って生活している。

しかし、と私は思ったのだ。愚者も賢者も、行動レベルでは変わりがないのか、と。

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古典の魅力とは何か? どんな古典を読むべきか? 古典初心者のための入門コラム 

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坂口孝則

1978年生まれ。調達・購買コンサルタント、未来調達研究所株式会社所属、講演家。大阪大学経済学部卒業後、電機メーカー、自動車メーカーに勤務。原価企画、調達・購買に従業。現在は、製造業を中心としたコンサルティングを行う。著書に『牛丼一杯の儲けは9円』『営業と詐欺のあいだ』『1円家電のカラクリ 0円iPhoneの正体』『仕事の速い人は150字で資料を作り3分でプレゼンする。』『稼ぐ人は思い込みを捨てる。』(小社刊)、『製造業の現場バイヤーが教える調達力・購買力の基礎を身につける本』『調達・購買の教科書』(日刊工業新聞社)など多数の著書がある。

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