京都のお寺の副住職で、コラムニスト・編集者としても活躍中の稲田ズイキさん。そんな僧侶が、なんと「家出する」と宣言。この連載は、「僧侶」に虚無を、「寺」に閉塞感をおぼえた27歳の若い僧侶が、お寺を飛び出し、他人の家をわたり歩き、人から助けられる生活の中で、一人の人間として修行していく様子をほぼリアルタイムに記録していくというものです。気になった人はどうか、稲田さんをお家に泊めてあげてください。
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家出生活24日目。出家家出坊主は、今、大阪・天満橋のフォロワーの方のお家に泊まっている。
僕が家出宣言をしたときに、めっちゃ強く共感してくれていた仏教オタクの方で、昨日DMをして、急遽泊めていただくことになった。
9時間かけて推しの仏像に会いに行っている話や、京都・奈良をディズニーシーとランドと呼んでいる話などをした。奈良時代のJKってこんなテンションだったんだろうな。
さて、実は、この2週間で大変なことがたくさん起こっていた。
群馬での出会い、実家の寺への急帰還、祖父の死、そして家出の再出発。
なんの脈絡もない並びのように見えるけど、これは僕の身体を通して体感した出来事の数々。
「どうせ死ぬのになぜ生きるのか」
そんなラスボスみたいなゲキ悪な問いに悩んで、寝れない日々を過ごす人へ。少しでも言葉が届きますように。
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僧侶、家出する。
若手僧侶がお寺や僧侶のあり方に疑問を持ち、「家出」した!
さまざまな人に出会うこと、それ自体が修行となると信じ、今日も彼は街をさまよう。
(アイコン写真撮影:オガワリナ)