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デビューの頃

2019.07.04 公開 ポスト

最初の一冊で何を浮かれていたのか小松亜由美

どんな作家にもデビュー作がある。
それが華々しいときもあれば、静かな船出であることもある。
いずれにせよ、みな、書き出し、書き終え、世に問いたい、と願ったのだ――。

<今回の執筆者>
小松亜由美(こまつあゆみ)
秋田県大仙市生まれ。東北大学医療技術短期大学部衛生技術学科を卒業し、臨床検査技師免許を取得。現在、某大学医学部法医学教室にて解剖技官を務め、これまで多くの異状死体の解剖に携わる。横溝正史『獄門島』を皮切りに本格ミステリに傾倒。2019年5月、『誰そ彼の殺人』で単行本デビュー。ただいま2作目を執筆中。

解剖する遺体の数と創作欲の相関関係

私は某大学医学部の法医学教室にて解剖技官の職に就いている。ミステリ好きが高じ中学生の頃から法医学に興味を持ち、同時にミステリ作家を志した。

「法医学教室に勤務しながらミステリ小説を書けたら」

と、今までどんなに願ったことだろう。 

この度、宿願叶い自身初となる単行本『誰そ彼の殺人』(幻冬舎)を五月に上梓し、まさしく今が「デビューの頃」だ。

発売日に自著が書店に並ぶのを初めて見た時は、半分泣きながら自宅に戻った。

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小松亜由美

秋田県大仙市生まれ。東北大学医療技術短期大学部衛生技術学科を卒業し、臨床検査技師免許を取得。現在、某大学医学部法医学教室にて解剖技官を務め、これまで多くの異状死体の解剖に携わる。横溝正史『獄門島』を皮切りに本格ミステリに傾倒。2019年5月、『誰そ彼の殺人』で単行本デビュー。ただいま2作目を執筆中。

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