独自の家庭教育で、一人娘を地方公立校からハーバード大学現役合格に導いた廣津留真理さん。学校や塾に「外注」しなくても、親の教育しだいで子どもの学力はいくらでも伸ばすことができるのです。著書『世界のトップ1%に育てる親の習慣ベスト45』より、今日からわが子に実践できるメソッドをご紹介します。お父さん、お母さんは必見!
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褒めることが、親御さんが子どもに対して取るべき最高の態度であり、子どもが自分を超える立派な人間へと成長する契機を与えられるのだとしたら、「これは絶対にやってはいけない」という態度もあります。
愛情をいっぱい向けてくれる子どもたちの百年の恋も一気に冷めてしまうような、親御さんの態度ワースト5を(自戒を込めて)発表したいと思います。
ワースト1……子どもの前で他人の悪口を言う
子どもも知っている人物に対する悪口を、ペラペラしゃべったりしていませんか?
どのような理由があっても子どもの前で他人の悪口を言ったりしないこと。なぜなら、子どもは親御さんの様子を1秒たりとも見逃さないので、真似をして悪口を言うようになってしまうからです。
親御さんが悪口を言っているのを間近で聞いている子どもは、外で必ずその内容を漏らしてしまいます。そして「他人の悪口を言ってはいけない」という良心を子どもなりに健気に守ってきたのに、口を開けば悪口を言い触らすような人間に変貌してしまい、それが一生涯続いてしまいます。
世の中には自分勝手で非常識な人はどこにでもいます。でも、彼らの悪口を言いたくなったらぐっと胸の奥にしまい込んで削除し、代わりに褒めたい人、感謝したい人の顔を頭に思い浮かべてください。そして「Aちゃんのお母さんはこの間、こんなことをしてくれたのよ。本当にありがたいね」と笑顔で他人への感謝を口にしましょう。
ママやパパが他人の悪口を言わず、折に触れて周囲への感謝を表現している家庭では、子どもたちも悪口を口にしなくなり、つねに感謝の心を忘れない人間になります。そうすれば感謝する心を中心に人の輪が生まれて、あなたの子どもはみんなから大事にされ愛される存在になってくれるでしょう。
親御さんは子どもが人生で初めて出会うロールモデルなのですから、お手本になれるように言動に気をつけてください。
ワースト2……子どもに対する言葉遣いがついきつくなったり、要求が多くなったり、遠慮がなくなったりする
「~~はもう終わったの? まだなの? 早くしなさい!」
「何度言ったらわかるの? もういい加減にしなさい!」
ママとパパにラブラブモードの子どもに対して、親子という関係に慣れきってしまい、無意識にこんな言い方をしていませんか?
親子だといっても、たまたま何かの縁でそうなっただけ。同じ屋根の下に住んでいるからといって、親御さんが子どもにそんな冷たい物言いをする権利はありません。
もしこれが恋愛だったら、たちまち引かれてしまい、運命と思ったほどの恋愛も即刻強制終了です。
少し前に『伝え方が9割』というビジネス書がベストセラーになりましたが、同じ内容でも伝え方次第で相手の受け止め方は180度変わるものです。
たとえば、「~~はもう終わったの? まだなの?」ではなく、「~~はどこまで進んだの? そこまでできるなんてエラいね」と褒めてあげましょう。
頭ごなしに否定するのではなく、初めに丁寧に具体例を出して褒めてあげて、子どもの価値観や行動を肯定します。それから「じゃあ、次はもう少し早くできるようになるかもね」と親御さんが伝えたい内容を語りましょう。
最初から否定されてしまうと子どもの自己肯定感が下がります。それに一度相手を認めてから、こちらの言いたい内容を優しく語りかけると伝わりやすくなります。
ワースト3……子どもは成長しているのに親の方は何もアップデートされていない。むしろダウングレードされてパフォーマンスが落ちている
子どもたちは誰でも、自分のママとパパにはずっと輝いていてほしいと願っています。一人の人間として、子どもががっかりするような大人にならないでください。
共働きで忙しいというのは理由になりません。
恋愛中、忙しいからといって好きな相手に残念なところを見せたりするでしょうか?
学校の5教科の勉強に習い事と、子どもたちだって忙しいのに、親御さんと学校、学習塾や社会から絶え間なくアップデートを迫られています。その要求に応えて子どもも頑張って成長しているのですから、ママとパパだって家事や仕事に忙しくても負けずに日々精進して自分磨きを忘れないようにしたいもの。
最低限、家のなかは断捨離で整理整頓してキレイに保ち、洋服や身だしなみにも流行を取り入れて清潔感を保ちます。自分の子どもの前だからといって、油断して家のなかでダラしない格好で横になったりするのはNGです。子どもは別人格であり、配慮や遠慮がいらない“気が置けない人”ではないのです。
話題の本、最新の映画にもつねに触れて、美術館やコンサートに足を運んで感性を磨きましょう。子どもたちはいつでも親の一挙手一投足に注目しているのです。
(残り2つは本書にて!)
世界のトップ1%に育てる親の習慣ベスト45
独自の家庭教育で、一人娘を地方公立校からハーバード大学現役合格に導いた廣津留真理さん。学校や塾に「外注」しなくても、親の教育しだいで子どもの学力はいくらでも伸ばすことができるのです。著書『世界のトップ1%に育てる親の習慣ベスト45』より、今日からわが子に実践できるメソッドをご紹介します。お父さん、お母さんは必見!