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世界のトップ1%に育てる親の習慣ベスト45

2019.07.29 公開 ポスト

米国で「リーダーシップ」と「ボランティア」が重視されるわけ廣津留真理

独自の家庭教育で、一人娘を地方公立校からハーバード大学現役合格に導いた廣津留真理さん。学校や塾に「外注」しなくても、親の教育しだいで子どもの学力はいくらでも伸ばすことができるのです。著書『世界のトップ1%に育てる親の習慣ベスト45』より、今日からわが子に実践できるメソッドをご紹介します。お父さん、お母さんは必見!

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日本人に「指示待ち族」が多いわけ

日本人にピンと来ないのが、リーダーシップとボランティア活動でしょう。

(写真:iStock.com/sborisov)

「うちの子どもは将来大統領になったり、CEOになったりしようと思っているわけではないのに、なぜリーダーシップがいるの?」とか「ボランティア活動は大人になってからやればいいのでは?」という疑問を持つ親御さんもいると思います。そこでリーダーシップとボランティアの必要性について語っておきたいと思います。

リーダーシップが評価されるといっても、大学側は必ず組織のトップになれと言っているわけではありません(もちろんトップになれば高い評価が得られます)。自分がリーダーになれるような得意分野を持てと言っているのです。

日本では明治以来、5教科を先生が子どもたちに対して一方的に詰め込むロート・ラーニング(rote learning)が続けられてきた結果、誰かの指示がないと動けない“指示待ち族”ばかりが増えたといわれます。

高度経済成長期のように、国を挙げて欧米諸国に追いつけ、追い越せだった時代なら、指示通り正確にこなす真面目な人材は評価されたかもしれません。

しかし、キャッチアップの時期はとっくの昔に終わってしまい、世界にないものを自分たちの力で作り出すイノベーションが求められるようになりました。指示待ち族が何人いてもイノベーションは起こせません。

加えて日本でもアメリカのように転職が普通になると、リーダーシップを取れる秀でた分野がないとキャリアアップも望めなくなります。

その他大勢のフォロワーではなく、スキルを磨いてリーダーシップを取ってください

念のためにサマー・イン・ジャパンにボランティア講師として参加してくれたマックスウェル・フィリップスとサム・リッチマンという二人のハーバード生にリーダーシップの重要性について尋ねたところ、次のような答えが返ってきました。

「多くのアメリカ人は、すべての市民がリーダーシップを発揮できるし、発揮するべきだと考えています。これはアメリカの民主主義の根幹をなす考えであり、国土が広くて多様な人種からなるアメリカを導くために必要な資質です。そしてリーダーシップを通じて市民一人ひとりが社会に良い影響を与えることができます」(マックスウェル)

「アメリカは(貴族などではない)普通の人びとが国のリーダーになるべきだというアイデアを基に建国されています。アメリカという国のリーダーに求められるのは、ネルソン・マンデラやマーチン・ルーサー・キング・ジュニアのように、世界を良い方向へリードする明晰で強いリーダーシップです。世界を平和へと導き、多くの人びとの安全と平等を実現するリーダーを育てたいからこそ、ハーバードのような大学はリーダーシップに重点を置いているのではないでしょうか」(サム)

ボランティアが「当たり前」の国

次にボランティア活動について。ボランティアは子どもたちの自発性、社会性を評価する指針であり、学校でも塾でも家庭でも得られないかけがえのない触れ合いを通して人間性を磨き、自分自身とは何かを深く学ぶチャンスを提供してくれます。

(写真:iStock.com/dolgachov)

アメリカはボランティアが盛んな社会。ビル・ゲイツやマーク・ザッカーバーグといった大富豪は巨額の資金で慈善団体を設け、自分が受けた恩恵を社会に還元しています。古い言葉でいうと「ノブレス・オブリージュ(noblesse oblige)」です。

大富豪だけではありません。普通の市民でも日常的にボランティアをしています。娘のすみれは高校1年生のときにアメリカ4州で演奏旅行を行いました。このときの宿泊や送迎、会場準備などをサポートしてくれたのも、地域の子どもたちがクラシック音楽に触れる機会を作りたいと志願したボランティアたちでした。

前述の二人のハーバード生はボランティアについて次のようなコメントを寄せてくれました。

「ボランティア活動は、子どもたちに社会の一員としての権利と義務について考える良い機会を与えてくれます。大学入試でボランティア活動が評価されるのは、社会に貢献できる人材を採りたいと考えているからでしょう」(マックスウェル)

「いろいろな要因が考えられますが、学業の評価につながらないボランティア活動が奨励されるのは、大学側が学業だけでは評価できない背景、体験、興味を持つ多様な人材を集めたいからだと思います」(サム)

ボランティア活動を親が率先してやっている姿を見せていれば、子どもは自然に興味を持つようになります。

ボランティア活動に連れて行ったり、子どもでも参加できる活動を自分たちで探したりしてみてください

私の生徒にも、大分市で行われる国際車椅子マラソンで英語通訳のボランティアをやりたいと手を挙げ、大会に採用されてボランティアでサポートをしている子どもがいます。

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世界のトップ1%に育てる親の習慣ベスト45

独自の家庭教育で、一人娘を地方公立校からハーバード大学現役合格に導いた廣津留真理さん。学校や塾に「外注」しなくても、親の教育しだいで子どもの学力はいくらでも伸ばすことができるのです。著書『世界のトップ1%に育てる親の習慣ベスト45』より、今日からわが子に実践できるメソッドをご紹介します。お父さん、お母さんは必見!

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廣津留真理

大分県在住。早稲田大学第一文学部卒。ブルーマーブル英語教室代表、一般社団法人Summer in JAPAN(SIJ)設立者・代表理事・総合プロデューサー、株式会社ディリーゴ代表取締役。2012年、一人娘のすみれさんが18年間塾なし、留学なし、学費は小中高12年間でたった50万円で、地方公立からハーバード大学へ現役合格。「英語4技能(読む、聞く、書く、話す)」を伸ばし、本当に「使える英語力」を磨く独自のメソッドで、多数の小学生を大学入試レベルの英文が読めるように導く。ハーバード生が子どもたちにプレゼンや演劇などを英語で教えるサマースクール「Summer in JAPAN」を2013年から開催し、2014年に経済産業省の「キャリア教育アワード奨励賞」を受賞。著書に『世界に通用する一流の育て方 地方公立から<塾なしで>ハーバードに現役合格』(SBクリエイティブ)、『英語で一流を育てる 小学生でも大学入試レベルがスラスラ読める家庭学習法』(ダイヤモンド社)がある。

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