作家、俳優、ミュージシャン、世界学生レスリング日本代表監督……格闘家を引退後もマルチに活躍し、先日の衆議院補欠選挙への出馬も話題となった須藤元気さん。著書『やりたい事をすべてやる方法』(2015年12月刊行)には、そんな彼の「軽やかに転身し続けられる秘密」がもりだくさん。仕事で結果を出したい人、夢をかなえたい人にオススメの一冊です。本書より読みどころをご紹介します。
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あなたの「したいこと」はなんですか?
制服姿を見ると、ギュッと胸がしめつけられて甘酸っぱい気持ちになってしまう。何を隠そう僕は女子高生が好きである。とはいえ、思い返せば、学生時代というのは校則に縛られていて窮屈だったような気がする。
社会に出れば、これまた常識という名の規則に縛られることになってしまうわけで。
人は常に何かしらの目には見えない拘束のなかで生きることが多いように思う。僕も例外ではないが、だからこそ自分を拘束するものはなるべく増やさないように心がけている。
なので、基本的には連載を持たないようにしている。連載を持つとどうしても締切に追われることになってしまうからだ。締切が迫ると次第に息苦しくなり、仕事そのものが面白くなくなってきてしまう。何をワガママなことを言ってるんだと言われそうだが、自分がやっていて面白くないものからは、イイものは生まれないと心から思う。
いくつもの連載を抱え、毎日のように締切に追われているような人を見ると、それはそれで尊敬してしまうのだが、本人が本当に楽しんでやっているのかは疑問である。
一時期、ビジネス書でも盛んに見かけた「TO DO」リストを作るというのがある。「やらなければいけないこと」のリストを作ることで、やるべきことが明確に見えて効率が良くなるという。
しかし、僕は「TO DO」リストではなく、「TO WANT」リストを作る方をお勧めする。
「しなくてはいけないこと」ではなく「したいこと」のリストを作る。
自分がしたいことのリストだから、進んでどんどん消化していこうという気持ちになるはずだ。
だけど仕事もあるし、いろいろやらなくちゃいけないことが……とお嘆きの方は、「TO DO」と「TO WANT」の2つのリストを作ってみることから始めてみてはどうだろうか。やるべきことと、やりたいことを書き出して照らし合わせることで、本当にやりたいことが見えてくるかも知れない。
自分も相手も束縛しない
僕は現在、北海道に家を持ち、仕事をするときには東京に出てくるのが基本スタイルになっている。結婚もしているが、僕を自由にさせてくれる相手でないと上手くいかなくなってしまう。嫁さんのアイちゃんは基本的に鵜飼い並みに放任主義なので感謝している。
これが束縛するような相手だと、上手くいかなくなってしまう。本当の愛情というのは相手を手放すことができるものだ。不安があると相手にしがみついてしまう。束縛というのは、やはり不安からくるものである。
愛があるから相手を束縛するという話も聞くが、それは「愛」ではなく「不安」の裏返しなのだ。
愛は手放し、不安はしがみつく。
過去の苦い恋愛経験から、僕もいやというほどよく分かる……。あの苦しさをたとえるならば、好きな女子に三角絞めをガッチリと極められた状態かも知れない。それはそれで嬉しいシチュエーションかも知れないが、早めにタップをしなければいけない。
しかしながら、恋愛ではタップをなかなかしなかったり、タップしたからといって簡単には放してくれない状況が続くこともある。ルールがあるようで、実際にはないに等しいリアルファイトが繰り広げられる。恋とはまさに異種格闘技戦。
僕は、「旅行に行きたい」と思ったら次の日からでも行けるような生活が一番いいと思っている。行きたいなと思ったときに、予定を全部ずらせるような仕事のやり方が理想的である。
普通に会社勤めをする人からすれば無理な話だと思うかも知れないが、ひとまず「それを可能にするにはどうすればいいか」を考えてみてはどうだろう。自分自身が見えなかったものが見えてきて、普段の人間関係や生活習慣などを変えるきっかけになるだろう。
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やりたい事をすべてやる方法
作家、俳優、ミュージシャン、世界学生レスリング日本代表監督……格闘家を引退後もマルチに活躍し、先日の参院選で当選、参議院議員となった須藤元気さん。著書『やりたい事をすべてやる方法』には、そんな彼の「軽やかに転身し続けられる秘密」がもりだくさん。仕事で結果を出したい人、夢をかなえたい人にオススメの一冊です。本書より読みどころをご紹介します。