仕事でも、恋愛でも、ギャンブルでも、なぜか「運のいい人」と「運の悪い人」に分かれますよね。一体、どうして差がつくのでしょうか? それを教えてくれるのが、ラスベガスの日本人カジノディーラー、片桐ロッキー寛士さんの著書『運を味方にする カジノで一晩10億勝つ人の法則』。「勝負に強い人」の思考法と習慣、そして強運の波に乗るヒントがつまった本書より、その一部をご紹介します。
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不満だらけの人は運が逃げていく
勝負ごとに負けて悔しがるのは当然ですが、勝ったにもかかわらず文句を言う人がいます。
「これに賭けておけばもっと大きくもらえたのに」
「賭け金を増やしておけばよかった」
そんなふうに、勝ったにもかかわらず素直に喜べない人たちがけっこういるものです。いつも不満の要素しか見ていないので、勝っても負けても不満だらけです。そういう人は、たとえ一回は勝てたとしてもトータルで勝つことはできません。
日常生活においても似たようなことがあります。
けっこう高い給料をもらっていても、「報酬が少なくて仕事をやっていられない」とありがたみを感じない人がいます。また、部下がいい仕事をしてくれても、「たまたま条件がよかったのだ」と褒めなかったり、「これはいいけど、こっちはどうなの?」と重箱の隅をつつくようにミスを探そうとしたりする上司もいます。
そういう人は、いつか周りの人に疎んじられて協力を得られなくなり、その結果、仕事の運も悪くなるのではないでしょうか。
今の状況に感謝できない人には運が向いてこないと思います。
勝負に勝つ人はいい意味で、みな“ポジティブバカ”です。
少しの勝ちでも「こんなに勝ててうれしい」とポジティブに考えられる人は、たとえ一時は負けが込んでいたとしても、その後に取り戻すことが多いものです。そういう人は、負けたときでも、「このくらいの負けで済んでよかった」と喜んでいます。
ビジネスでも「ポジティブバカ」が勝つ
そんなポジティブバカの代表のような人がいます。私がディーラーになってからずっと付き合いのあるお客さんで、ビジネスでも大成功を収めた人です。
三五歳くらいのアメリカ人の男性で、いつもニューハンプシャーからはるばる来てくれて、一緒にご飯を食べに行く親しい間柄です。私が一時期すし屋で働いていたときも、様子を見がてら食べに来てくれました。長く付き合っている間、彼のネガティブな姿は見たことがありません。どんなときでもとてもポジティブな人です。それがゲームにいい結果をもたらしています。
負けたときでも、「大丈夫だよ。負けてもいい分しか持ってきてないから」と笑っているくらいです。いつ見ても、無理して賭ける様子はなく、純粋にゲームを楽しんでいるといった感じです。
その人と最初に会ったときは、まだそれほどお金持ちではありませんでした。たくさん持ってきても、せいぜい一〇万円くらいでした。ビジネスで成功した現在は、少なくとも一〇〇〇万円は持ってきます。よく冗談で、「昔は今の一勝負の賭け金しか持ってこられなかったのにね」と言っています。
お金持ちになってもまったく人柄は変わりません。ご飯を食べに行くときは彼のほうが「ぼくが持つよ」と言ってくれますが、私もあまり甘えてはいけないと思い、なるべく自分で出すようにしています。すると、次の日にワインをプレゼントに持って現れるなど、実に義理堅い人なのです。
そういう人柄と、いつでもポジティブなマインドで事業を大きくしてきたのでしょう。ギャンブルでも事業でもポジティブバカであることがよい作用をする、とてもよい見本だと思います。
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運を味方にする
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