5年ぶりのセ・リーグ優勝が決まったとき、原辰徳監督は大粒の涙を流した。名門復活のために3度目の采配を振るっただけに、責任を果たして感極まったのだろう。
私も古巣の優勝は嬉しいが、巨人の現状には課題も多い。今シーズンを振り返ると6月18日以降は最後まで首位を守り、9月21日に2位・DeNAを突き放して5ゲーム差でゴールインした。一見、楽勝に思えるが、私にいわせればカープの失速に救われた辛勝だった。
折れた大黒柱・菅野は復活できるか
野球の勝負は70%が投手で決まるといわれている。これからCS(クライマックス・シリーズ)を迎える巨人の課題は、ペナントレースから引きずってきた投手力だ。誤算は、昨年まで絶対エースといわれた菅野智之の挫折である。V決定を目前にした9月15日の阪神戦では4回6安打4失点でKOされ、翌日には今季3度目の登録抹消となった。
菅野が初めて「腰の違和感」で登録を抹消されたのは5月21日。6日前の阪神戦に5回2/3で4ホーマー、自責点7で惨敗したときだ。
私は当時、この連載で「巨人・菅野の復活は肥満体質の改善が先だ」と題し、「(前略)菅野は二軍での調整中に腰痛の原因を究明できたのかということだ。(中略)原因を突き止め、適切な治療をしておかなければ再発する」と警告した。
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