「エイス・グレード」というすてきな映画を見た。主人公はアメリカの女子中学生、ケイラ。卒業を前に地味で目立たない自分を変えたいと思っている。YouTubeを始めたり、イケてるクラスメイトと仲良くなろうとしたり。明日こそ新しいわたしになるんだとベッドに入るけれど、やってくるのはいつもと変わらない今日だった。
この映画を見て自分とは関係ない物語だと言い切れる大人っているのだろうか。性別に関係なく自分の青春だと思えるんじゃないか。
映画を見た夜、何十年ぶりかに中学時代のサイン帳を開いてみた。
卒業間際に友から贈られた言葉には「仲良くしてくれてありがとう」を軸にいくつかのパターンがあった。
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前進する日もしない日も
仕事の打ち合わせ中、まったく違うことを考えてしまう。ひとり旅に出ても、相変わらず誰とも触れ合わない。無地の傘が欲しいのに、チェックの傘を買ってくる。〈やれやれ〉な大人に仕上がってきたけれど、人生について考えない日はない。そんな日々のアレコレ。
編集部からのお知らせ
「前進する日もしない日も」は2022年4月にリニューアルしてスタートします。どうぞご期待ください!