ヘルシンキは田舎だ田舎だと事あるごとに書いているけれど、首都らしくイベントは結構やっている。毎週何かしら、フリーマーケットとか展示会とかトレッキングツアーとか、ネットで検索すれば至る所で起こっていて、ちゃんとアンテナを張っていればそれなりに飽きることなく過ごせる。ついこの前もインテリアの展示会に行って最新家具や小物を眺めてうっとりとしてきたし、先週末はフリーマーケットに出かけて行って、そのくせセカンドハンドではない、でも素敵な作家手作りのバースデーカードを手に入れてきた。
秋のフィンランドは鬱の季節?
夏が終わりだんだんと日が短くなってきて曇りの日も増えてきた今、わざわざ出かけていくのはなかなか良い。と私は最近思っている。秋は、フィンランドでは鬱で有名な季節だ。日照時間が短くなるだけでなく曇りがやたら増えガクッと暗くなるので、ガクッと来るらしい。なので口実をちょっと無理にでも作って出かけていくと、朝のパリッとした冷たい空気とか、秋になって変わっていく葉っぱの色とか、そんな大げさじゃなくても小さな非日常で脳に刺激を与える、それが気持ちの休養になるような気がしている。
そんなイベントの中でも私が毎年ひっそりと楽しみにしているのは、すばりニシン祭りである。
フィンランド語で「Silakkamarkkinat」と呼ばれるこのイベント、単純に訳すとニシンマーケットで、北欧名物ニシンの酢漬けを30以上の業者がこれでもかと売りまくる、10月の風物詩だ。開催場所は映画かもめ食堂のロケ地として有名な港のマーケット広場。
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フィンランドで暮らしてみた
気づけばフィンランド人と結婚して、ヘルシンキに暮らしてた! しかも子どもまで産んだ!
日本人の大好きな「かわいい北欧」。でも、その実態は?
暮らしてみて初めてわかった、フィンランドのちゃっかり賢く、ざっくり楽しい、意外な一面。
ゆるゆるまったり、マイペースにご紹介。
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