左腕が自然に伸び、正確にインパクトできる
ゴルフ仙人ことハーヴィー・ペニックについては何度も紹介しているので説明は省くが、とにかく自然体のレッスンをしたことで有名だ。
この名言も、「初めてクラブを持った子どもは、どういう風にクラブを握ってボールを打つのか」を黙って観察した結果を言葉にしただけだ。その結果、前知識のない子どもの多くは、本能的にクロスハンド(右利きなら左手が下になるグリップ)でスウィングすることがわかったのだ。
なぜ、普通の大人たちのように「右手が下」のグリップをしないのだろうか? ペニックはこれを、「左腕が伸びたスウィングは、正確にボールをヒットできると子どもたちが本能的に感じているからではないか」と分析している。
子どもたちは、飛ばそうとするよりも、まずしっかり芯に当てたいと考えるようで、そのためには左腕が伸びたスウィングのほうがいいと感じるようだ。
クロスハンドでグリップすると、左腕は自然に伸びて曲がらず、ゆるみようがない。とくにチップショットのような小さなスウィングでは、このほうが正確にインパクトできると、子どもたちは感性でわかっているのだ。
だから、とくにパッティングやアプローチショットでは、ほとんどの子どもたちがクロスハンドグリップから入るということにペニックは気づいたようだ。
アメリカやヨーロッパでは、子どもたちがゴルフを始めるとき、まずパターを与えられて1~2mのパッティングをして、ホールにカップインさせるところからスタートする。このとき、何もアドバイスせずに自由にやらせると、ほとんどクロスハンドグリップで握るのだろう。
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