スタイリスト・山本あきこさんの新刊『これまでの服が似合わなくなったら。~「40歳、おしゃれの壁」を乗り越える!~』は、「いつもの服がなんだかしっくりこない…」と悩む方必読! 1万人以上の女性を変身させてきたスタイリスト・山本さんによる、大人女性の魅力を底上げするファッション術が満載の1冊です。本書から、今すぐ使えるおしゃれテクニックを抜粋してご紹介します!
* * *
あいまいカラーでファッション迷子から抜け出せた。
ファッション迷子になっている大人女性には、自分に何が似合うかわからなくなって無難な服装になってしまうタイプと、逆にどのパーツも手を抜かず全部盛りしなくてはと考えてしまうタイプの方がいます。
以前お会いしたYさんは、典型的な後者タイプ。メイクはいつもしっかり。服もアクセもたくさん持っていて、派手色、柄物、大きめアクセの組み合わせが定番でした。
もともとはっきりとした目鼻立ちで美人顔のYさん。シンプルなファッションにしたほうがその美しさが際立つのに……と思った私は、まずはあいまいカラーの服を着てみようとアドバイスしました。
これは後でわかったことですが、Yさんは自分に自信がなく、そんな自分をガードするように、メイクや服やアクセを使っていたようです。とにかく、地味になることが怖かったのだとか。
Yさんにとってファッションは鎧でした。そんな彼女が、あいまいカラーを着ることは、それまでまとっていた鎧を脱ぎ、いい意味での隙を作ることにつながったようです。
モノトーンや原色の服をあいまいカラーに変え、黒をベージュに変え、アクセを減らし、メイクを薄くしていく過程で、彼女は徐々に素の自分を出せるようになってきたと話してくれました。
派手な格好をして着飾らなくても、自分は大丈夫なんだと思うと、逆に少しずつだけど自信が生まれきたというのです。彼女にとって、服やアクセやメイクをそぎ落としていくことは、自分と向き合うことと同じだったのでしょう。
彼女に限らず、40代からは素の自分を出せるようになると、すっと人生が楽になっていくように思います。ファッションは、その手助けをしてくれるものだと思います。
それまで、夢を叶えた人を見ると劣等感ばかり感じていたという彼女。でも今は、人と自分を比べるのではなく、自分の未来を描けるようになったと言います。
先日彼女は、ある雑誌の読者モデルに応募して見事そのメンバーに選ばれました。それだけではなく、前からやりたかった新しい仕事にチャレンジすることになったことも教えてくれました。以前に比べてそぎ落とされたファッションを身にまとった彼女は、初めてお会いしたときの何倍も美しく輝いて見えました。
これまでの服が似合わなくなったら
「いつもの服がなんだかしっくりこない…」と思ったら、"自分本位なおしゃれ"へ進むチャンスです!
- バックナンバー
-
- 「照り」と「品」で作る“ほどよい色気”が...
- プチプラ服を買う時のポイントは? ~ユニ...
- GUとZARAで40代女性が買うべきマス...
- プチプラ服の賢い選び方
- 派手アイテムは自信のなさを隠す鎧だった。...
- ベージュはおばあちゃんの肌着の色じゃない
- 騙されたと思ってピンクを試してほしい
- 色全体に自分自身を少しずつ慣らしていく
- 40代からは土に還るより空に向かおう
- 「似合わない色はない」と心得る
- 好きな服を着られるようになって、コンプレ...
- 体型に悩みがあっても、着たい服は着ていこ...
- 体型変化にお勧めなのはロングカーデ
- デコルテを出す服を着ると、なぜかみんな「...
- ファッションセンスを爆上げしてくれる自撮...
- 体重マイナス5キロに見せる神パンツの選び...
- 勇気を持って、細身パンツをはこう
- 「夫に可愛いと思われたい」。自分の本音に...
- 篠原涼子さんと吉瀬美智子さんの「色気」は...
- 見た目と人格が一致すると、女性はどんどん...
- もっと見る