1人で林野を開拓してコース整備
トレイルランニングとは野山を走るスポーツだ。僕が移住した地域は標高300~500mの山に囲まれたいわゆる里山で、トレランをするにはちょうどよい地形だ。しかし、走るための道はほとんどない。
第1回~3回大会までは、既存のハイキングコースを使ったのだが、地元から少し離れてしまう。僕としては地元完結のコースにしたかったので、2012年から現地調査と山道開拓を黙々と続け、2016年の第5回大会からは地元完結のコースで開催できるようになった。
開拓作業は1人で行った。もちろんこれまで林野を切り開いた経験などなく、誰かが教えてくれるわけでもないので、試行錯誤しながら、ゼロから自分で進めていった。直径50㎝以上の倒木を切り、500m以上の笹藪を開拓し、ときにはスズメバチに刺されながら、総距離25㎞のコースを完成させた。結果的に4年近くかかった。
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移住サバイバル
東日本大震災を機に宮城県石巻市に移住した山本圭一さん。家なし、知り合いなし、文字通りゼロから始まったサバイバル生活の記録。