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朝日新聞記者の将棋の日々

2019.12.04 公開 ポスト

藤井七段、史上最年少のタイトル挑戦にならず――将棋記者が見た藤井vs広瀬戦の舞台裏村瀬信也(朝日新聞 将棋担当記者)

王将戦の挑戦者決定リーグ戦での広瀬―藤井戦。感想戦では藤井七段の師匠・杉本八段も見守っていた。(村瀬信也撮影)

交差点を右に曲がってしばらく歩くと、将棋会館の前に立っている男性の姿が目に入った。スーツ姿の杉本昌隆八段だった。スマートフォンの画面を凝視している。

画面に映っているものは言うまでもない。弟子の藤井聡太七段と広瀬章人竜王の対局の中継だ。会館の中で戦況を見た後、買い物か何かで外に出た際に途中経過が気になったのだろう。時計の針は午後3時を指そうとしていた。

声をかけると、杉本は首をひねりながら言った。

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藤井聡太、渡辺明、豊島将之、羽生善治…… トップ棋士21名の知られざる真の姿を徹底取材! ! 史上最年少で四冠となった藤井聡太をはじめとする棋士たちは、なぜ命を削りながらもなお戦い続けるのか――。 「幻冬舎plus」の人気連載『朝日新聞記者の将棋の日々』に大幅加筆をし、書き下ろしを加えてついに書籍化。 藤井聡太の登場から激動の5年間、数多くの戦いを最も間近で見てきた将棋記者・村瀬信也が、棋士たちの胸に秘める闘志や信念に迫ったノンフィクション。

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朝日新聞記者の将棋の日々

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村瀬信也 朝日新聞 将棋担当記者

1980年東京都生まれ。早稲田大学将棋部で腕を磨き、2000年の学生名人戦でベスト16に。2003年、朝日新聞社に入社。2008年に文化グループ員になり、2011年から将棋の専属担当に。大阪勤務を経て、2016年、東京本社文化くらし報道部員になり、将棋を担当。名人戦や順位戦、朝日杯将棋オープン戦を中心に取材。共著に『大志 藤井聡太のいる時代』(朝日新聞出版)がある。

Twitter:@murase_yodan

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