人気占い師、真木あかりさんの新刊 『2020年上半期 12星座別あなたの運勢』(12月16日発売)より、12星座別・ご縁の傾向と対策をお伝えいたします。
ここまでの努力の意味を、ひとつひとつ噛み締めながら歩いていく
2020年のいて座の運勢を簡潔に表現するとしたら、「愛とお金」です。もうこの4文字で十分です。……と書いてしまうと全いて座のみなさんからボコボコにされそうなのできちんと書きましょう(当然)。
まずお金について。金運がとても良い1年なのですが、竹やぶで1億円を拾うとか、実は石油王が親戚にいてその財産を全部引き継ぐとか、そういった類の金運ではありません。「自分で稼ぐお金」の運において、幸運を招きやすいということになります。と言っても、ゼロから何かを頑張るという悲壮なものではなく、あなたには最大の援軍がいます。それは2019年の自分。この1年、一生懸命頑張って手に入れたものを活かしながら、自分の実力として定着させていく動きが起こるのですね。本当に「不思議」としか言いようのないタイミングやご縁が巡ってきて、あなたの力を活かす機会に恵まれるでしょう。一度や二度の話ではありません。何度も繰り返し、「ああ、あのときに頑張ったのはこのためだったのか」と確かめるような時間を過ごされるのだろうと思います。これらの実力がダイレクトに金運に反映されるのが2020年なのです。
ここまでの歩みを少し振り返ってみると、2019年はいて座の人にとって本当に、ほんとうに大きな節目でした。「幸運と拡大の星」と呼ばれる吉星にして、自身の守護星でもある木星が自分の星座に巡り、大きな発展のときを過ごして来られたのです。占いがお好きな方であれば、あちこちで「12年の一度の幸運期」という言葉を目にしてきたことでしょうし、実際に大きなチャンスも巡ってきたことでしょう。
ここで少なからぬいて座が「本当に幸運期だったのか?」「ただ忙しいだけの日々だったような気がする」というご感想を抱かれるのだろうと私は想像しています。というのも、木星がもたらすのは、「待っていても自動的にいいことが起こる」というたぐいの幸運ではないからです。よし、とアクションを起こせば想像の3倍くらいの大きさのチャンスが跳ね返ってくる。こういうことがしたい、と人に言えば、想像の5倍くらいの人が「いいね! ところで話があるんだけどさ……」と耳寄りな話を持ってくる。自分が本当にやりたいことを見定め、行動を起こす人にとっては「想定以上の嬉しいことが起こる」というときだったのです。
こうした大きなチャンスのさなかでは、ただただ忙しいだけでそれが幸運であるとか、チャンスかもしれないといったことは考える余裕がありません。あなたも人生において何度かそういった時期があったかと思うのですが、あとあと振り返って「人生の転機だった」「大変だったけど、いい方向に向かっていた」と思うことは往々にしてあるものです。2020年は、それを実感しながらの日々になりますので、どうぞ楽しみにしていらしてくださいね。今はちょっぴり自分を抑えるような、なんとなく動きにくいような気がする人も、おそらくは3月下旬頃から動きやすくなってくるでしょう。
ちなみに、人によってはお金に変わるのはもう少し先で、2020年の間はひたすら「得たものを磨く」ということに徹する人も多いかもしれません。ここまで得てきた経験と知識をきちんと自分のなかに定着させて、使えるスキルにしていく。技術をよりブラッシュアップして、自分だけができる特別な技にしていく。こうしたことは、短期間で得られるものはそれなりであり、じっくり向かいあうことに意味があります。「早く稼げるように」と焦らなくても大丈夫です。あなたのとほうもない時間と労力の結晶を、どうぞ大切に育てていかれてください。
春からあたたかに、夏からアツく。愛は季節をなぞるように
2020年のいて座の人の運勢を見て、もうひとつ特徴的なのが愛です。詳しくは恋愛運のところで書かせていただきますが、4月から8月にかけてあたたかい追い風が、6月末以降から2021年の初めまではとてもアツい情熱の風が、ダブルでいて座の恋愛運を応援してくれることになっています。運命と思えるような相手と出会える人は多いでしょうし、パートナーとあたたかな関係性を紡いでいける人もいるでしょう。きらきらと光が降り注ぐような、楽しい思い出も、たくさん作っていけますよ。ぜひ、そのつもりでいらしてくださいね。
おそらくは2019年も、いて座の人には愛において印象的なことが起こりやすい時期でしたから「まさか自分の身にこんなことが起こるとは」的な体験をされた方も多いでしょう。ただ、恋愛に直結する部分がありつつ、人生寄りの出来事であった方が多いでしょう。たとえば、結婚とか離婚とか。
2019年に何かがあった方も、特になかったという方も、2020年はより恋愛に直結した出来事が多くなるので、きっと楽しくなると思います。詳しくは恋愛運のところで述べますので、ご参照ください。
さて前の段落で「結婚とか離婚とか」と書いているのをご覧になって「両極端すぎでは」「幸運期なのに離婚?」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。これは「幸運と拡大の星」と呼ばれる木星の読み解き方が関係してくるところなのですが、すでに述べた通り、木星は手放しで喜べるようなラッキーをもたらしてくれる星ではありません。それは「愛と美の星」である金星の管轄なんですね。木星の「幸運」は「拡大」の延長線上にあります。今までの自分が積み重ねてきたことが「拡大」する。そして、それの結果が「幸運」につながるように、私たちを導いてくれるということなのです。
私たちは日々、本当に一生懸命に頑張って生きています。ただ、ときどき願いというものを、本来的に自分が求めているものとは別のところに持ってしまうことがあります。穏やかで笑顔あふれるパートナーシップを築いていきたいと思っているのに、テレビや雑誌、ネットに影響されて余計な条件を付け加えてしまったりします。素敵だと思える人と出会うと、欠点が見えても「愛があればいずれ変わるはず」「うまくやっていけるはず」と、軽く見積もってしまったりします。愛し合える相手とずっと暮らしていきたいのに、ただただ時期を焦って「すぐ結婚できそうな人」を選んでしまったりもします。自分や相手が、変わってしまうこともあります。「こんなはずじゃ、なかったのに」と思うとき、人は初めて自分が本当は必要のないものを望んでいたことに気づくのです。
木星の「拡大」は、自分にとってベストな道を選んでいる人にとっては、それをより大きな幸福にする出来事をもって影響を及ぼします。そのひとつが結婚なのでしょう。一方、「自分にとって必要のない選択」から派生したこともまた「拡大」させていきます。もちろん、お互いがお互いに向き合って絆を紡ごうとすれば、その努力が絆を「拡大」させていきます。ただ、向き合えない場合には、ふたりの間の溝は広がり壁は高くなっていく、ということです。その結果として、離婚も起こり得るということになります。
さて、離婚というのは不幸でしょうか? もちろん、お子さんのことなどを考えると簡単に言い切れるものではありません。それは私も承知しておりますが、もしもあなたが自分の望みをしっかりと認識し、より幸せに生きるための第一歩を踏み出そうとするのであれば、それは幸運と言えるのではないでしょうか。そう思えるまでには少し時間がかかったとしても、うまくいかなかった関係からの学びも活かしていけるはずなのです。
別れは大きなショックを伴います。相手が大切な人と思えていればいるほど、不幸だとしか思えないでしょうし、無理やり自分に嘘をついて幸運だなんて思い込む必要はありません。ただ、2019年という時期に起こったことには、そうした意味があると心の隅にでも留めておいていただけると、人生はいささかしのぎやすいものになるのではないかと思います。
とても幸運期だったなどとは思えない、そんなあなたへ
ここからは、2019年にあまりいいことがなかった、全然幸運期だなんて思えなかったと感じられている方向けに少し、補足をしておきます。「自分は何も頑張ってこなかった」と思ってしまった方も、いらっしゃるかもしれませんね。そんなふうに思うのは、しんどかったでしょう。頑張ってこられましたね。
もしそうした無力感を感じておいでであれば、この2020年こそが自分に幸運をもたらしてあげるチャンスにしていけるのではと、私は考えています。
まず、2020年はここまでのあなたの努力を栄養に花開いていきます。何も頑張ってこなかったと思っている人も、精一杯生きることを頑張っていらっしゃいました。きらきらと輝くことだけが「頑張る」でしょうか。社会的に派手な活躍をすることだけが「努力」でしょうか。それらは憧れる姿ではありますが、そうとばかりは限りませんよね。胸をはれないことも、しょうもないこともある自分に向き合う時間も、必要であるならそれがベストな幸運期なのです。ご自身が毎日、必死で過ごしてきた日々を「いいことがなかった」「頑張ってこなかった」と断定してしまったら、自分がかわいそうです。あなたはどんなときだって、生きることを頑張っていらっしゃいましたね。
幸せだ、と感じる瞬間は人によって違います。自分にとってベストなタイミングで「幸せだな」と思えることが大事です。だから、2020年はここまで頑張って生きてきた自分が培ってきたものの意義を探し当てていきましょう。たとえそれが「なんでこんな思いをしなければいけないんだ」という思いであっても「これで良かったんだ」という方向に導いていく。無理やりじゃなくていいですよ。納得がいかないなら無理やり自分を押し込めず、じっくり向き合うことが大事です。そして、自分にとっての意義を見出していくんです。それは明日を生きるためであり、2020年以降の視野を開くことにもなるはずです。
<恋愛運>
幸せになると意思を持つ人に、あまねく降り注ぐ希望の光
2020年のいて座の人の恋愛運は、あたたかく強く、非常に盛り上がりを見せます。
時期的には4月から8月上旬、愛を司る金星が出会いやパートナーシップをあたたかく照らします。安定した関係性や結婚を望む人にはとても良い時期ですし、カップルにとってもコミュニケーションがいつも以上に豊かになる嬉しい時期と言えるでしょう。ちょっとマンネリ気味で会話が少なくなってしまったという人も、ここからまた愛あふれる会話を取り戻していきやすいはずです。まずは希望をもって話しかけてみる。愛をもって接してみる、そうすることで、あなたの大切な人も応えてくれやすいはずです。
この春から夏へと盛り上がっていく流れと重なるように起こるのが、情熱を司る火星があなたの恋を長期にわたって刺激し続けるのですね。ただ、これがスタートするのが6月28日で、上半期の運勢というには若干ギリギリすぎる気がいたします。下半期にあまりフォーカスすると下半期の本に書くネタがなくなってしまうという戦略的思考、いやスケベ根性もあるわけですが、そもそも私が締め切りを破りすぎたり売れ行きがアレでアレして本が●なかったりする(よく意味のわからない伏せ字)可能性もあるので書いてしまいましょう。そしてもし下半期本も出せたらこのネタはまた書くので、生ぬるい目で見守っていただけますと幸いです。
6月28日から、火星はあなたの恋を刺激し始めます。これがなかなか異例とも言える長期間にわたる動きで、通常は1ヶ月半くらいのところを2021年が明けてすぐくらいの頃までと、半年くらい継続することになっています。まさに出血大サービスというわけなのですが、この動きはもうひとつの意味をも内包しています。
いて座の方は2011年から2019年春まで(長いだろって思いますよね、すみません)、「恋愛観を丸ごと塗り替える」ような出来事がいくつか、起こっただろうと思います。おそらくは想像もしなかったようなショッキングなことを経験し、かつてないほどに考え、勇気を振り絞って行動していらしたのではないでしょうか。「人生を好きな年齢からやり直せるとしたら」という質問は未来志向のいて座の人々には愚問かもしれませんが、もしやり直せるとしてもこの8年くらいの期間は選びたくもないという人も多いはずです。何度心折れたかわからない、でも立派に耐えて、乗り越えていらっしゃいましたね。
この経験は決してただの災厄ではなく、あなたがより自由に自分らしい人生を生きていかれるために必要なものでした。今のあなたはかつてと違って、自分の幸せをより選びやすくなっているはずです。これを引き起こした立役者が「自由と改革の星」と呼ばれる天王星なのですが、その天王星が8年間滞在した場所に、今回は火星が長期滞在することになります。
かつてたくさん泣いた自分も、心折れた自分もいました。でも、それを全部栄養にして、自分らしい情熱を燃やしていけるのが6月28日以降の日々です。4月からの金星の追い風を受けながら、しっかりと幸せになるという意思を胸に植え付けておきましょう。そして、しんどい思いをした分だけ幸せになろうではありませんか。
いて座の底力を発揮して、まっすぐに幸福を目指す
1年間かけて人生を、愛を楽しみ尽くすつもりで。それがいて座の2020年の愛です。
この「つもり」というのは、とても大切です。「この時期になりさえすれば、すべてうまくいく。救われる。報われる」といった具合に待つのは、訪れる幸福も小さくまとまりがちなんですよね。理由は明確で「何もなかったらどうしよう」という不安も同時に高まってしまうからです。ネガティブなほうに目が向くと、人というのはたいてい「ほら、やっぱりダメだった」というネガティブな答え合わせをし始めるのです。この〝ネガティブなやっぱり〟ほど自分を追い込んでしまうものはありません。
全部うまくいくことなんてないです。なぜなら、いらないものまでうまくいく必要なんてないからです。好きな人が実はすごいカスで、でもうまくいって結婚して、でもやっぱりカスで泣いてばかりで……なんて嫌じゃないですか。恋はゴールではありません。その先もあなたがずうっと幸せでいるために、最初に叶える小さなスタートなんですね。
話がワイルドな感じでそれてしまいましたが、「つもり」の力を前向きに発揮していくには「そういう予定なら準備しよう!」というモードにすることです。旅行に行くときは準備しますよね。宿泊するところを吟味して、朝食をつけるのつけないのでうーんと悩んだり、今回はちょっとフンパツしてラグジュアリー系でいこうと思ったり。行きたい場所の休業日を調べたり、うまそうな飲み屋をサーチしたりも大事です。持っていく服はシワになりにくくて、薄くて軽いやつ。電車のなかで食べるおやつはちょっといいチョコを買っておこうとか。それと同じことを、恋でもやっていくのです。
デートはこことここを回って、そのとき着る服はあのワンピースにしよう。いつうちに来るかわからないから掃除はいつもしておいて、ベッドリネンもいい香りにしたりして。とっておきの料理は練習して、お箸とお茶碗はふたり分いるよね。ムダ毛というムダ毛は絶滅させておくわけですよもちろん。これが、占い的におすすめな「つもり」です。
いて座は「射手」と書く通り、矢を象徴とする星座です。矢は、弓から放たれて飛んでいる姿が一番美しく、輝いて見えるのです。まだ恋や自分が目指す幸せには至っていないとしても「つもり」で動く、それは飛んでいる矢なんですよね。つまり、いて座の人は潜在的に「つもり」を活かす力を持っていると言えるのです。今はとてもじゃないけど「つもり」になんてなれない、そんなことをしたら余計にむなしくなってしまうというのであれば、無理をする必要はないです。ただ、「自分は飛ぼうと思えばいつだって飛んでいける矢である」ということは、常に心のなかに留めておいてください。
生き生きとして自分らしく、前向きに過ごす。そういうあなたを「いいな」と思ってくれる人こそが、あなたという人を丸ごと大事にしてくれる人でもあります。
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電子書籍版『12星座別 2020年あなたの運勢』では、月ごとの恋愛運や今がつらいという人のためのアドバイスを詳しく解説しています。お役に立てていただけますと幸いです。
<仕事運>
ここまでの努力が、必ず身についていると実感できる
2020年のいて座の仕事運は、2019年の努力を自分の実力として活かしていくことが求められます。うまくいっているかどうかの判断は、収入が増えたりチャンスが巡ってきたり、というかたちでわかりやすく現れてくるのでどうぞお楽しみに。もしもいまいちピンとこない、ということであれば、それは頑張り方、力の発揮しどころがズレているという証拠。少し違うやり方を試してみるとスルッとうまくいくでしょう。
この方向性がビシッと決まるようになるのは3月下旬頃。ここから一気にやりやすくなってきますので、年明けから3月下旬までは無理のない範囲で進める、自分の力の使い方を慣らし運転するといった感じでうまくいくでしょう。フリーランスなど報酬のアップダウンが激しい人も、3月からしっかりと稼げるようになるはずです。
この3ヶ月あまりの慣らし運転は意外と大事です。というのも、ここで無理をすると心のエンストになりやすいから。決して低迷期というわけではないのですが、あれもこれもと欲張りをして頑張るよりも、手堅くしっかりやっていくほうが向いている時期なのです。運というものは立ち止まって自分の足元を固めるべきとき、ガンガン進むべきときなどさまざまな様相があります。それに合わせて、ベストな行動をとってこそ運が良くなりますので、焦らずにいきましょう。2019年のあなたが必死に培ってきたものを、活かしていきましょうね。
人間関係は、愛をもって接することで広がりが出そう
また、この上半期は、対人関係に愛がこもる時期でもあります。ただの仕事相手として接するのではなく、相手の思いを汲み取って心で返してあげる。そうした基本スタンスでいれば間違いはないでしょう。特に4月から8月にかけては、スタンドプレーでいてはチャンスを取り逃がすことも。協調・協力してものを進める必要が出てきます。相容れない関係の人ともうまくやっていけるときですが、ただ、あなただけが我慢したりいい人になったりすることで成り立っている関係であれば、2020年からは「本当にその人のために仕事をしたい人」にかける時間を増やしていきましょう。愛をもって接することができる時期だからこそ、愛するに足る人を選んでいくこともまた大事です。全員を大切にしようとは思わなくても、大丈夫だろうと思います。
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