こんにちは。佐藤友美さんの著書のいち読者、錦織です。
以前は美容業界にまつわる仕事をし、現在は、西麻布のフレンチレンストランのマダム兼、レストラン手作りのお菓子の事業化に取り組んでいます。
前職の仕事柄、髪には気を付けていたのですが、最近は、「レストランの営業に差し支えない、結べる長さのヘアスタイル」。ワクワクが足りないな、と思っていた矢先、さとゆみさんの新刊『女は、髪と、生きていく』刊行記念セミナーが行われると知り、早速参加してきました!
史上最高の髪型、最低の髪型を思い出してみよう
冷たい雨が降る平日19時にもかかわらず、会場は40人のお客様でいっぱい。
そこで最初にさとゆみさんが会場に投げかけたお題は、「お隣の人と、これまでに一番満足した髪型。一番失敗した髪型について話をすること」
一緒に参加しているお友達同士も、「初めまして」同士も、一斉に会話がスタートしました。
私も、若かりし頃、「モー娘。みたい!」って褒められたミディアムスタイルが気に入っていたこと。
同じ頃、仕事のストレスでむしゃくしゃして、ベリーショートにした上に、グリングリンのパーマスタイルにして、「小さいおばちゃん」みたいになったときのことをお隣の人に告っていました(笑)
「ね。髪のことって、よく覚えてるでしょ?」とさとゆみさん。本当だ……。
四半世紀前( ! )にカットしてもらっていた担当美容師さんのこと。美容院にいった翌日に会社でいじられて、恥ずかしかったこと。そんなことまでリアルに思い出せて、不思議な気分に。
のっけから、「ファッションより、メイクより、髪」を実感することになったのです。
髪、すごいかも。
セミナーはどんどん進みます。
「似合っているのに気に入らない」髪型の原因はコレだった!
スクリーンに映し出された図を見ながら、「この2つの円の重なり部分が、【本当に似合う髪型】なんです」と、さとゆみさん。
前作『女の運命は髪で変わる』が8万部も売れたとあって、「私の髪、どうしたらいいですか? どんなスタイルが似合いますか?」って、そりゃあもう、会う女の子みんなから聞かれるそうなのですが、さとゆみさん曰く、「ほとんどの人は、そのスタイル、似合ってるんです」と。
「A: 顔・髪質に合う」の部分は大体の人が成功している。つまり、お客様の顔や髪質に合うスタイルを8割の美容師さんは実現してくれている。だからここで勃発しているのは、ズバリ。
「似合えばいいってもんじゃない問題」だと言います。
事例にお話しいただいたのは、吉川ひなのさんにそっくりな超絶美人なさとゆみさんのお友達のエピソード。
ある日、「前髪を切られすぎた」と不満気だった彼女。思い切りよく前髪をパッツンと切られたそのスタイルは、「吉川ひなのさんそのもの」だったとか。「似合うようにしてください」って美容師さんにお伝えしたから、「似合うように」カットしてくれた、というわけ。
ところがその方の職業は、一部上場企業のメンタルコーチ。普段はシックなスーツ姿でクライアントからの信頼感を何よりも大切にしていらしたそう。
さとゆみさん、「失敗したのは、カットではなく、美容師さんとのコミュニケーションだったんです」
会場には、美容師さんも参加されていました。さとゆみさんが、その美容師さんに「一人のお客様に対して、どれくらいのスタイルを思いつきますか?」と尋ねると、「10種類くらいはすぐに」と。会場は驚きで、どよめきます。
つまり、「B:気分、気持ちに似合う=なりたい自分」の部分を、彼女がきちんと美容師さんに伝えられていたとすれば、「吉川ひなのさんスタイル」にはならなかった。だから、自分にとって最高の髪を手に入れるために、まずは、「どんな自分になりたいか」の棚卸しが必要だと。
セミナーはいよいよ、核心に迫っていきます。
憧れは我慢しなくていい
「この先、1年後、2年後、自分はどうなりたいですか?」
そう問いかけられた時、会場が一瞬、静まりかえりました。そして同時に、多くの方が、少し考え込んでいるように見えました。
「今日は、それを考えちゃいましょう。自分に矢印を向けましょう」というさとゆみさんの言葉を合図に、シートが配られました。このシートは『女は、髪と、生きていく』でも紹介されているシートだとか。そのシートに書かれた設問は2つ。
1) もし、何も制限がないとしたら、どんな髪型にしてみたいですか?
2) その髪型にしたら、どんな雰囲気になれそうですか?
「例えば、ショートの方がいますぐロングにできなかったとしても、その髪型が持っている雰囲気を他のスタイルで実現できる可能性があるんです。だからもし、仕事上の制限があったとしても、それを外して考えてみましょう。みんな、もっともっと欲張りになって!」
シートに向かっている間にも、さとゆみさんからの激が飛びます。
もうこうなったら、自分に正直になって振り切った方が、発見があるかも! と、恥ずかしさをエイっとどけて、頭に浮かんだ言葉をシートに書き落としていきました。
その後、もう一枚のシートが配られます。
1) あなたが「こんな言葉で形容される(褒められる)自分になりたい」という言葉を20個書き出してください。
2) そのうち、特に優先順位の高い言葉を3つ選んでください。
「どんどん書いてみてください。多分、20個書いてみたら、矛盾があるはずなんです。たとえば、彼氏にだったら可愛く見られたいけど、職場ではカッコよく見られたいとか。両方が混ざっているから。混ざっていて大丈夫です。ただ、3つの言葉に絞る時には、彼氏といる時の自分。仕事の時の自分。いまはどっちを大事にしたい? を決めてくださいね」とさとゆみさん。
この一連のワークで、私は、自分が今、何を大事にしたいのかが、はっきりわかりました。
私は、「レストラン手作りのお菓子」をブランド化し、販売することを通じて、地域を活性化する事業を行っています。百貨店のイベントなどでは、レストランのこと、材料の生産者さんのこと、お菓子を作っているパティシエのことなど、そのお菓子の持つ「物語」をお伝えしながらご案内しています。
ところが時々、「え? あなた、このレストランの方なの? パートの方じゃないの?」とお客様に驚かれることがあったんです。だから、「レストランのリッチなお菓子を物語る資格があるマダム」という雰囲気を出して、もっと説得力を身につけたいと思っていたんですね。そして逆にいうと、それが今、自分に足りない要素でもあったんだ、ということに気がつきました。でもこれ……美容師さんにうまく伝えられるかな?
担当美容師さんとは付き合いが長いけれど、「スタイリングがあまり上手じゃない錦織さん」って思われているだろうし、「リッチなマダム」って言ったら、ちょっとびっくりされそう。
そんな気持ちを見透かしたように、さとゆみさん、「カウンセリングで美容師さんに伝えるの、とっても恥ずかしいと思うけれど、美容院は病院、美容師さんはお医者さんだと思ってみてください。だって、髪がうまくいかなかったら、いい伴侶に出会えないかもしれない。プロジェクトから降ろされるかもしれない。そう考えたら命、かかってるでしょ。病院でならみなさん、ウンチの回数まで言うでしょう?」。会場が爆笑で包まれます。
セミナー会場は、「ちょっと未来の、なりたい自分」を発見した人たちで溢れ、「いま絞った3つのキーワードを1分でお隣とシェアしてください」って言われたのに、どんどん会話が盛り上がっていきました。
そんな会場の様子を見て、本当に嬉しそうなさとゆみさん。
美容院は、自分の人生を決めるような場所
「最初、ワードを書き出すのが大変だった人は、ひょっとしたら、自分が美人になりたいとか言って大丈夫なのかな? と心配したり、今は子育てが大変だけれど、本当は外に出て働くことも諦めたくなかったんだ、なんていう自分の本心にハッとしたり、いろんな発見があったんじゃないかな」
続けて、「私は、どんな髪型にしたいかを考えることは、自分の人生を見つめ直すことだと思うんですね」と語りかけます。
さとゆみさんが『女は、髪と、生きていく』を通じて、どうしても伝えたかったこと。それは、「美容院を、髪をカットしたり、カラーリングするだけの場所にせず、自分の人生を決める場所にしてほしい」ということ。
日本の女性は年間平均4回ほど、美容院に行くそうです。だから、美容院で髪型を決めることは、「90日間の自分を作ってもらいにいく」ことと同義だと言います。
「美容院を『これから90日間の自分をどう演出しようか?』と、考える場所にしてほしい。そうしたら髪は、あなたの武器になります。髪が武器になることを知っていれば、社会の中で戦う強い自分にもなれるし、もっと愛される自分にもなれると思うんです」と。
賑やかだった会場は、さとゆみさんから紡がれるメッセージに静かに耳を傾けながら、何か、温かいもので包まれたような雰囲気に。
「髪を、自分の人生の武器に、できるのかもしれない」
セミナーは、とうとう、最終章に突入していきます。
自分が幸せになることを自分に許すと、周りも幸せになっていく
最後にさとゆみさんが話されたのは、「自分がなりたい自分になることは、みんなを幸せにすること」というメッセージ。
特に女性は、彼氏のため夫のため、子供のため家族のため、会社の上司や同僚のためにと、「人のために」を考えやすいもの。その様子は、シャンパンタワーのようだと。
1段目:自分、2段目:家族、3段目:友達、4段目:仕事仲間やお客様、だとしたら、すべてを満たすためには、まず、1段目からシャンパンを注がなくてはならない。3段目や4段目から満たしても、1段目の自分も2段目の家族も、いつまでも満たされることはない。
「だから、人に愛も幸せも与えることができる自分になるためには、まず、自分を満たしていく必要があるんです」
だから、美容院でなりたい自分になることは、自分のためだけではなく、人のためにもなると思ってほしいと、さとゆみさんは言います。
会場にいらした参加者のみなさん。この瞬間、何を考えていましたか?
私は、「このワークシートを持って、今すぐ、美容院に行きたい。行こう。いや、行くべきだ」ということで頭の中がいっぱいになりました。
さとゆみさんが願っているように、美容院に行くことを、「なりたい自分になるための機会」にする人が増えたら、もっと、家庭も職場も町中も、ハッピーになるかもしれない。
髪を戦略的に武器にする人が増えたら、きっと社会が変わる、
って言ったら大げさでしょうか。
少なくも私は、「“女は、髪と、生きていく”って大げさじゃない?」ってちらっと思っていましたが(ちらっとです、ちらっと!)、髪のことをちゃんと考えれば、人生、変わるかも!「今の髪は、私自身!」と言える髪型にしたい。そんな気持ちでいっぱいです。
さとゆみさんのセミナーに来れなかったみなさんも、ぜひ、『女は、髪と、生きていく』で、人生を変える髪を見つけてください!
<12月6日(金)、ヘアスタイル診断イベント開催!>
佐藤友美さんと、「その人に一番似合うモテ髪」を2万人以上の女性に提案してきたモテ髪師・大悟さんの
ダブルトークショーが青山ブックセンターで開催されます!
自分に本当に似合う髪型を見つけたいと思った皆さま、ぜひぜひご参加下さい!
2019年12月6日(金)19時~20時半(開場は18時45分から)
場所 青山ブックセンター本店(表参道駅から徒歩7分)
東京都渋谷区神宮前5‐53‐67 コスモス青山ガーデンフロア(地下2階)
料金 1540円(税込)
お申込みは青山ブックセンター本店のサイトからお願い致します。
女は、髪と、生きていく
NO.1ヘアライター・佐藤友美さんの最新刊『女は、髪と、生きていく』試し読み。
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