妊娠中、いわゆる「両親学級」は2度あった。これは初めて子供を迎えるときに受けられるレクチャーで、フィンランド語では「家族トレーニング(perhevalmennus)」と呼ばれている。当然、父親となる男性も参加可能だ。
私が参加したときは同じ地域のネウボラに通う、同じ頃に出産予定日を迎える人たちが集められた。開始時刻が午後3時だったのに8割は夫婦揃っての参加だったあたり、フィンランドらしい。私も夫と参加した。
ではなにをやるのかというと、なんの予備知識もなく参加した私はオムツの替え方や沐浴の仕方を教えられるのだと思っていて、拍子抜けした。
「私は日本人です」と自己紹介してしまう自分
第1回はこんな感じだった。
ネウボラの中にある会議室で、半円状に並べられた椅子に全員が座る。ネウボラおばさん2人が前に立って司会をする。
まずは1人ずつ自己紹介。名前と出産予定日などを順番に立って述べていく。どこに住んでいるのかとか一言加える人もいた。みんなご近所なのでばったり会うかもしれないし将来子供同士友達になるかもしれないことを見据えてだろう。
私は参加者の中で唯一の外国人だった。名前の他に、「日本人です。フィンランド語も少し話します」と言っておいた。
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フィンランドで暮らしてみた
気づけばフィンランド人と結婚して、ヘルシンキに暮らしてた! しかも子どもまで産んだ!
日本人の大好きな「かわいい北欧」。でも、その実態は?
暮らしてみて初めてわかった、フィンランドのちゃっかり賢く、ざっくり楽しい、意外な一面。
ゆるゆるまったり、マイペースにご紹介。
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