2019年の幻冬舎plusでは「メンタル」に関する記事もよく読まれました。ランキングを見ると、直接的に「痛みや悩みを解決しよう」というよりは、「今の自分は専門的にはどう解説されるのかな?」「ニュースで聞いたあの専門用語、どういうことだろう?」と、メンタルに関する理解を深めるための記事が多かったようです。トップ5をご紹介します。
1位 過敏性のストレスはこうやって身体にあらわれる|岡田尊司
「症状はあるけれど、いくら検査しても別に病気らしい病気が見つからない」そんな人、周りにいませんか? それは仮病なのではなく、精神性ストレスが原因で起こっているれっきとした病気かもしれません。中でも年齢を問わず多いのが、腹痛や下痢に襲われるもので、これは「過敏性腸症候群」と呼ばれています。感覚が敏感な人に多い症状のようですが、精神科医の岡田先生によれば、そんな人に必要なのは「ボーッとすること」だそう。
2位 いくつあてはまる?「回避性パーソナリティ障害」という病|榎本博明
「回避性パーソナリティ障害」は日本人に多く、「あらゆる面で自信がなく、失敗したり傷つけられたりするのを避けるため、仕事も対人関係もすべてにおいて消極的なタイプ」のこと。「知り合ったばかりの人たちの前では自由に振る舞えない」「自分は社会的に不適格である、長所がない人間である、他の人より劣っているといった劣等感が強い」など、本記事で挙げられた特徴のうち4つ以上あてはまったら要注意。回避性パーソナリティ障害かもしれません。
3位 うつ病、パニック障害…心の不調は「首こり」が原因だった!|松井孝嘉
精神的ストレスが首こりの原因になっている……のではなく、逆に「首のこり」がうつ病やパニック障害の原因になることもある、と説明するのが自律神経の世界的権威、松井先生。そして先生は、「ストレス信者になってはいけない」と言います。「ストレス信者」とは体の不調をなんでもかんでもストレスのせいにしてしまう人のこと。「最近仕事も忙しいし、しょうがない」ではなく、しっかりとした体の専門家に診てもらうことが時には重要なようです。
4位 発達障害は病気ではない…「情報処理のタイプ」が異なるだけ|岡田尊司
小中学生の約15人に1人にその可能性があるという「発達障害」(平成24年文部科学省発表)。最近では芸能人の方々も多く発達障害であることを発表しているため、言葉自体は耳馴染みはしてきましたが、さて、「発達障害」とはどういうことか説明できるでしょうか。「視覚言語型」「聴覚言語型」などさまざまなタイプが存在することを優しく解説したこちらの記事がランクインです。
5位 発達障害と誤診されがちな「愛着障害」って何?|岡田尊司
子どもの成長に深く関わっているため「第二の遺伝子」とも呼ばれる「愛着」とは、幼児期までの子どもと育児する側との間に形成される「母子関係を中心とした情緒的な結びつき」のこと。そして、たとえば、親が「これが最善でしょ」と子どもに強いていたりすると、大人になっても周りの人とうまく付き合えず、時には生理的機能自体が弱くなってしまったりする……そんな「愛着障害」を解説したこちらの記事も、よく読まれました。