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美しい暮らし

2020.01.05 公開 ポスト

イカレポンチの回顧録#1

母の願う幸せな人生から外れて矢吹透

新しい年が明けた。

常々、僕が、女優の安藤サクラさんに面立ちが似ていると主張し続けている、幻冬舎plusの編集長・竹村優子さんが、我が家のキッチンで、僕の淹れたダージリン・ティーを飲みながら、新しい年ですから、新しいことをやりましょう、と言った。

というわけで、今回から、この連載は少し趣を変え、お送りすることになる。

これまでは、毎回読み切り、というかたちだったが、これからは、続きもの、というかたちを取る、というのが主要な変更点である。

何を続けて書いて行くかというと、僕の半生の回顧である。

と、テーマを大上段に掲げてしまうと、若干、面映ゆいところがあるのだが、昨年、「SPA!」という雑誌の取材を受け、僕のこれまでの人生について、少し語った。

この記事が、数週間後に「Yahoo!」に転載され、思いのほかに大きな反響を頂くこととなった。

他人の人生の裏側とか内側というのは、案外、ひと様の興味を惹くものなのかもしれない。

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関連書籍

矢吹透『美しい暮らし』

味覚の記憶は、いつも大切な人たちと結びつく——。 冬の午後に訪ねてきた後輩のために作る冬のほうれんそうの一品。苦味に春を感じる、ふきのとうのピッツア。少年の心細い気持ちを救った香港のキュウリのサンドイッチ。海の家のようなレストランで出会った白いサングリア。仕事と恋の思い出が詰まったベーカリーの閉店……。 人生の喜びも哀しみもたっぷり味わせてくれる、繊細で胸にしみいる文章とレシピ。

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美しい暮らし

 日々を丁寧に慈しみながら暮らすこと。食事がおいしくいただけること、友人と楽しく語らうこと、その貴重さ、ありがたさを見つめ直すために。

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矢吹透

東京生まれ。 慶應義塾大学在学中に第47回小説現代新人賞(講談社主催)を受賞。 大学を卒業後、テレビ局に勤務するが、早期退職制度に応募し、退社。 第二の人生を模索する日々。

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