予約が取れない伝説の家政婦・志麻さんの最新著書『志麻さんちのごはん』より、試し読みをお届けします。
志麻さん自らが撮り下ろした写真とともに、“毎日の家ごはん”を日記とともにご紹介。
日々のささやかな出来事を飾らない言葉で綴りながら、レシピには書ききれない料理のポイントやコツも披露してくれています。
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おめでたい日
「ガレットデロワ」
「フランスでは1 月6 日はガレットデロワを食べる日。フランスのパン屋さんやパティスリーではどこでも売っているけれど、ここ日本ではそんなに簡単に買えるものでもないので、我が家では1 月6 日はもちろん、お祝いの日に簡単に作れるデザートとして登場する。
日本のパイシートは長方形か正方形なので、無駄が出ないように四角く焼こう。本当ならフェーブと呼ばれる小さな陶器の人形が入っていて当たった人が王様になるのだけど、それは子供たちが大きくなってから楽しもう。今日はフェーブの代わりに板チョコをひとかけ忍ばせた。
冷凍のパイシートは半凍りくらいが扱いやすいが、電話がかかってきてうっかり解凍しすぎてしまった。こんなときは焦らず冷凍庫にさっと入れて作業するとくっつきにくい。
私のはこんなにいびつな形になってしまったけど、だれも気にしないので大丈夫。パイ生地とアーモンドクリームのシンプルな味が素朴でおいしい。」
材料( 2 ~ 3 人分)
冷凍パイシート( 正方形のもの) 1 枚
バター 50g
砂糖 50g
卵 1 個
卵黄 1 個分
アーモンドパウダー 50g
ラム酒 小さじ½
作り方
1 パイシートを冷凍庫から出しておき、オーブンを180度に予熱しておく。
2 ボウルにバター、砂糖を入れスプーンの背でつぶしながらやわらかくする。
3 ある程度やわらかくなったら卵を割り入れ、よく混ぜる。このときもバターをスプーンの背でつぶすように混ぜる( 量が多いときは泡だて器を使った方がよい)。
4 アーモンドパウダー、ラム酒を加えて混ぜる。
5 パイシートを半分に切り、オーブンシートを敷いた天板にのせる。4 をのせてのばす。
6 縁に卵黄を塗り、もう半分のパイシートをかぶせる。
7 表面に包丁で筋を入れ、筋に沿って空気穴を何か所かあける。
8 20 ~ 30 分焼く。
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志麻さんちのごはん
NHK「プロフェッショナル」、日本テレビ「沸騰ワード10」で話題の
伝説の家政婦・志麻さんによる初めての食事日記。
訪れた家庭で本格フレンチなどの作り置きを3時間で15品以上作ることから、伝説の家政婦としてメディアで注目を集める志麻さん。
そんな志麻さんは毎日、自宅でどんな料理を作って、食べているのか。
志麻さん自らが撮り下ろした写真とともに、日々のささやかな出来事を飾らない言葉で綴りながらレシピには書ききれない料理のポイントやコツを紹介する一冊。