予約が取れない伝説の家政婦・志麻さんの最新著書『志麻さんちのごはん』より、試し読みをお届けします。
志麻さん自らが撮り下ろした写真とともに、“毎日の家ごはん”を日記とともにご紹介。
日々のささやかな出来事を飾らない言葉で綴りながら、レシピには書ききれない料理のポイントやコツも披露してくれています。
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お気に入り調味料の日
「豚肉と野菜ハニーマスタード炒め」
「仕事でお客様の家に行くと、マスタードがある家が意外に少ないことに気づく。マスタードはからしよりも辛みがやわらかいし、火を通せば香りだけが残るので子供でも食べられる。焼いた肉につけてソース代わりにしてもいいし、炒めたり、和えたり、煮込み料理の隠し味にだってなる。
私は粒マスタードと黄色いマスタード、どちらも常備しているけれど、使い方はどちらも同じように使えるし、好きな方を常備しておくといいと思う。いつもの味に飽きたらマスタードをひとさじ入れるだけで風味がプラスされる。
今日は冷蔵庫に余っている野菜を炒め物にしよう。水分の多い野菜は大きめに切って焼き付けるようにして焼く。火加減は中火から強火。動かさず焼き色をつけると香ばしく、口に入れるとじゅわっとみずみずしく仕上がる。
豚肉はかたくならないようさっと炒めて、塩胡椒は肉だけにしておく。
こんがり焼けた野菜を戻し、ほんのりはちみつとマスタードの風味をまとわせる。ジューシーな野菜と、しっかり塩をした豚肉のメリハリのある味付けが食べ飽きず、最後の一口までおいしくさせる。」
材料( 2 ~ 3 人分)
豚こま切れ肉 250g
ズッキーニ 1 本
かぶ 2 個
パプリカ( 赤、黄) 各½個
塩、胡椒 各適量
はちみつ 大さじ1
粒マスタード 大さじ1
オリーブオイル 適量
作り方
1 野菜は一口大に切り、オリーブオイルをひいたフライパンに入れ、中火で焼き色をつけるように焼く。
2 野菜が焼きあがったら一度取り出し、肉を炒め、塩胡椒する。
3 野菜を戻し、はちみつ、粒マスタードを入れ、からめる。
このほかにも日々の献立のヒントとなる50のレシピを紹介しています。
今日、何作ろう? と毎日悩んでいる方はぜひ『志麻さんちのごはん』を読んでみてください。
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志麻さんちのごはん
NHK「プロフェッショナル」、日本テレビ「沸騰ワード10」で話題の
伝説の家政婦・志麻さんによる初めての食事日記。
訪れた家庭で本格フレンチなどの作り置きを3時間で15品以上作ることから、伝説の家政婦としてメディアで注目を集める志麻さん。
そんな志麻さんは毎日、自宅でどんな料理を作って、食べているのか。
志麻さん自らが撮り下ろした写真とともに、日々のささやかな出来事を飾らない言葉で綴りながらレシピには書ききれない料理のポイントやコツを紹介する一冊。