自律神経の名医、順天堂大学医学部教授・小林弘幸先生の最新刊は『死ぬまで“自分”であり続けるための「未来日記」』。先生が提唱する「未来日記」は、「達成したいことを完了形で書く」日記でも計画表でもない、1日の価値を上げる、まったく新しいツールです。
本書より、「未来日記」の効果を上げる健康習慣をお届けします。
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朝、目が覚めたら感謝する
朝、目が覚めたとき、どんなことが頭に浮かぶでしょうか。「今日はやることが多くて大変だ」「特にやることがないから、もう少し寝ていよう」など、いろいろだと思います。
私は真っ先に、心の中でこう唱えるようにしています。
「またチャンスをいただき、ありがとうございます」
チャンスというのは、今日という日を精一杯生きるチャンスです。
1日の終わりに、「君は今日、精一杯生きたか」と問いかけましょうとお話ししました。それを実践すると、反省、充実感、やるせなさなど、何かしらの感情が胸に残ります。そのときに得た思いに応えるチャンスを今日改めていただけたことに、まずは感謝をするのです。
なんだかスピリチュアルな感じがするかもしれません。でも、朝になったら目が覚めることは、決して当たり前ではありません。心筋梗塞や狭心症などの突然死は就寝中が最も多いため、無事に朝を迎えられない人が少なからず存在するからです。
食事をとれることも同じです。私たちは普段、毎日3食、普通に食べていますが、食べられるということは健康な証拠です。お風呂に入れることだって、体が元気に動くからこそです。
そう考えると、朝起きたらまず感謝するというのは、非常に意味のあることではないでしょうか。
朝はバタバタしていて、布団から飛び出すのが常だという方は、慣れるまでは「未来日記」に綴(つづ)っておきましょう。
「毎朝、目が覚めたら感謝をした。すごくありがたいことのような気がしてきて、いつもより時間を大事にできた」
こんな感じで、達成したときの感想を記すのもお忘れなく。
当たり前のことを当たり前と思わず、感謝の気持ちで1日をスタートする。そうすればきっと、実りのある1日を過ごせるはずです。