四柱推命に挫折するのと前後して、皆伝ママ友だちが「こんなのあった」と差し出したのが、学研版の『神秘のサビアン占星術』という本だった。
あっ! これ知っている!!
ライター仕事でかけずりまわっていた30歳の頃、ある占いページの担当をしていたことがある.。
西洋占星術とタロットで占うその占い師さんは、最初、夜遊びをする友達だったのだが、いつのまにか某若者雑誌で連載する毎月の占いページの担当になったのだ。
彼女の占う結果を私が原稿に起すというパターンだったが、これがけっこう、たいへんだった。時間がかかる上に集中力が必要ということで、私はしめきりごとにほとんど彼女の部屋に泊まり込んで作業をしていた。
たった1Pの占い記事も、12サインを占うのは簡単に2~3時間で……というわけにはいかないことは、このときにイヤというほど思い知る。
簡単にはいかないので、彼女の家でお茶を飲んだりビデオを見たり、ちょっと変わった友達を紹介されたり、猫の相手をしたり、話し相手になったり、いろいろしつつ、テープをまわしメモをとり、番外のコラムにのせるインスピレーションの御神託を聞いたりしていた。
その彼女が「おもしろいわよー」と見せてくれたが、その『神秘のサビアン占星術』という本だったのだ。
彼女は、私の生年月日を聞くと、巻末の天文暦から、「これがあなたの人生のフレーズ」と10個の詩のようなものを書き出してくれる。幾人もの友人を計算しつくして慣れているのか、ものすごく素早い。
そのひとつひとつのフレーズが、私の個人生活を表していたり、人生の目的を表していたり……という、とにかく不思議な占いだった。
たとえば、月なら個人の生活の様子がそのフレーズに象徴され、水星なら、その人の知性や情報処理の仕方の有り様が象徴されているという。天体ごとにいろんな意味があるということが、このときおぼろげながらわかった。でも、それで具体的になにがどうなるのだということは、まるで全然わからない。
<あなたの究極的な目的>
冥王星 乙女座5度:自然霊や通常は見えない霊の代理者の存在に気づくようになる人間。
こんなのわかるほうが、頭おかしい。
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ツキが半分
占いページのない女性誌は、絶対成功しない。
かつて、占いページなしで新創刊という大英断を下しながらわずか2号で方針転換をした雑誌は、1冊ではない。
占いとあたしの、切っても切れない関係をセキララに綴る新連載!
※本連載は旧Webサイト(Webマガジン幻冬舎)からの移行コンテンツです。