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あぁ、だから一人はいやなんだ。

2020.01.30 公開 ポスト

第124回 お見合い旅inマカオ<中編>いとうあさこ

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さてさて。ホテルに到着し、大久保さんの“お見合い相手”と出会ったところからお話の続きをば。

“西郷どん”は止めどなく流れる汗を拭きながら私たちをフロントへ。大切な友達のお見合い相手ですから、そりゃあ一挙手一投足をチェックしますよ。ただね、完璧。案内してくださる所作、汗の拭い方、そのハンカチの出し入れ具合などなど。全て無駄がなくスマート。一流ホテルマンなら当たり前……いや、やっぱり人ですから。センス、出ちゃいます。そこを含め西郷どんは100点満点。スムーズにチェックインしていただき、いよいよお部屋へ。やはりカジノ大国・マカオのホテルはゴージャス。生花とプリザーブドフラワーで作られた大きなオブジェに迎えられ、ゴールドを基調としたエレベーターで上階に。ともすれば下品になりがちの金ピカも品がある。ドラマ「愛という名のもとに」でおなじみのあの横並びも容易に出来ちゃうくらい広い廊下を進むと二泊する“我々の城”に到着。扉を開けると真っ正面の大きな窓の外には夜、ネオンがピカピカしそうなビル群が。お正月旅行は“ザ・リゾート”な場所に行く事が多いので、派手な町並みは新鮮。そして下を見下ろすと大きな池。「夜になると噴水のショーがありますよ」と西郷どん。ラスベガスとかのVTRで観たことあるあれだ。ああ、夜が楽しみ。

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海への恐怖を感じた、初めての遠泳。4人で襷を繋いだ「24時間駅伝」。お見合い旅inマカオ。“初”キスシーンに、“初”サウナ。ドラクエウォークで初めての高尾山。接続できずに大騒ぎのリモート飲み会。拍子抜けだった大腸検査。ブームに乗って、のんびり「おばキャン」、のつもりが……。いくつになってもあさこの毎日は初めてだらけ。

いとうあさこ『あぁ、だから一人はいやなんだ。2』

セブ旅行で買った、ワガママボディにぴったりのビキニ。いとこ12人が数十年(?)ぶりに全員集合して飲み倒した「いとこ会」。47歳、6年ぶりの引っ越しの、譲れない条件。気づいたら号泣していた「ボヘミアン・ラプソディ」の“胸アツ応援上映”。人間ドックの検査結果の◯◯という一言。ただただ一生懸命生きる“あちこち衰えあさこ”の毎日。

いとうあさこ『あぁ、だから一人はいやなんだ。』

ぎっくり腰で一人倒れていた寒くて痛い夜。いつの間にか母と同じ飲み方をしてる「日本酒ロック」。緊張の海外ロケでの一人トランジット。22歳から10年住んだアパートの大家さんを訪問。20年ぶりに新調した喪服で出席したお葬式。正直者で、我が強くて、気が弱い。そんなあさこの“寂しい”だか“楽しい”だかよくわからないけど、一生懸命な毎日。

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