30年近く前の小説を読んでいると、たまに驚くようなセリフが登場する。
「彼女は30歳のオールドミスで、結婚はもう諦めている」
「もう私は28歳で、婚期は逃しました」
今の感覚なら、20代後半、30歳なんて全然若い。
けれど、確かに昔は、こういう感覚だった。オールドミスだけではななく、ハイミスなんて言葉もあった。
25歳以上は、クリスマスケーキだなんて言われもしていた。12月24日のクリスマスイブが終わると、クリスマスケーキが売れ残る。だから、25歳以上の女は結婚できなかった「売れ残り」だと。
私自身も、自分の母親が若くで結婚していることもあり、なんとなく結婚というのは20代でするものだと昔は思い込んでいた。そして、30代以降の人生がどうなるかなんて、真剣に考えたこともなかった。
「お局様」という言葉も、小説や漫画の中によく登場し、30代で、そう呼ばれていた。だいたい地味な身なりで眼鏡をかけ髪の毛をひっつめており、「色気のない女」のような描かれ方をしていた。
みんな昔は若かったのに
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ヘイケイ日記~女たちのカウントダウン
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