「生活史研究家」という仕事柄、本はたくさん持っている。専門領域は主に現代史で食が中心だが、昔のことも外国のことも知っておいたほうがいいし、政治や経済、文学など関係する分野は広い。何しろ食は人間の活動の根本にある。誰だって食べるんですから。
ここまで連載で書いてきた、うつが悪かった10年ぐらい前はまだお金が回っていなくて、図書館で借りる本も多かったけれど、それでも溜まる。夫も資料をたくさん使う仕事をフリーでしているので、私たちの仕事部屋の壁は一面本棚で、ダイニングキッチン(DK)にも本棚があった。
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料理に対する「ねばならない」を捨てたら、うつの自分を受け入れられた。
うつ病になったら、料理がまったく出来なくなってしまったー。食をテーマに執筆活動を続ける著者が、闘病生活を経て感じた「料理」の大変さと特異性、そして「料理」によって心が救われていく過程を描いた実体験ノンフィクション。
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