四季折々の暮らしに欠かせない歳時記。昔から伝わる、季節の行事にあわせた暮らし方には日々の健康や開運・幸せになる知恵がたくさんつまっています。
そしてこれはあまり知られていないことですが、歳時記のもととなる二十四節気と、星占いをつかさどるホロスコープの運行には密接な関係があるのです。
本連載では、西洋の星占いと東洋の易をくみあわせた占術「青山五行」の創始者である著者が、4月19日から始まる「穀雨」の時期の過ごし方について、12星座を前半・後半にわけた「東洋二十四節気星占い」でアドバイスします。
* * *
土用期間中にやってはいけないこととは?
4月19日、太陽が牡牛座に入ります。
これを東洋二十四節気では「穀雨」と称します。
『夏も近づく八十八夜』、これも穀雨の期間内にあります。
2020年は5月1日です。
「穀雨」とは、穀物の新芽を潤す雨という意味を持ち、ちょうど季節の変わり目で、雨の日が多くなってくる時期であります。
また、この時期は土の五行が旺盛になる春の土用(4月16日~5月4日)とも重なります。
昔から、土用の期間は土いじりは禁忌とされてきました。
経験則的に雨が多い期間なので、普請には向かないという理由から生じたものでありましょう。
次節の5月5日には、はや夏の訪れの予感漂う「立夏」となりますから、今節「穀雨」は、晩春の風情溢れる時なのです。
初候 4月19日~24日
葭始めて生ず(あし はじめてしょうず)
次候 4月25日~29日
霜止で苗出ずる(しもやみて なえいずる)
末候 4月30日~5月4日
牡丹はなさく(ぼたん はなさく)
穀雨の時期を彩る、牡丹の花の妖しい美しさ
ふと自然に目をやれば、苗は青々として、牡丹の花も妖しく咲き誇る時となります。
牡丹といえば、日本ではそれほどでもありませんが、中国では「花中之王」「国色天香」と称され、最も敬愛されています。
ちょうど穀雨のころに咲くので、「穀雨花」の別称もあります。
その妖艶たるたたずまいから、牡丹が美女に化ける話も多くあります。
中国四大美人と言われる、西施・王昭君・貂蝉(ちょうせん)・楊貴妃。このうち、特に日本でも有名なのは楊貴妃でしょう。その肖像画には常に牡丹が描かれ、酔い踊る姿は「貴妃酔舞」と註されるほどです。
彼女が後宮の庭を歩くと、その美しさと香気に花々が恥じらい枯れてしまったというほどの色香と妖艶さだったそうです。
貴妃とは当時の皇后に次ぐ地位を表します。つまり、玄宗皇帝の第二夫人というような感じでしょうか。
「長恨歌」 白居易 一部抜粋
楊家有女初長成
養在深閨人未識
天生麗質難自棄
一朝選在君王側
迴眸一笑百媚生
六宮粉黛無顔色
勝手に私流に訳せば、
楊家に娘あり、
深窓にとどまり人知れず。
その美貌、世に知られざることは難く
時に選ばれ皇帝の傍に
瞳めぐらし一笑すれば、
後宮の美女も顔色なし。
これほどの美女だったとの事ですが、実は楊貴妃は、もともと玄宗皇帝の息子の妃として宮中にあがったのです。
しかし、玄宗が見初めて自分のものにしてしまった、それほど魅惑的だったのですね。
唐代は、豊満な女性が美人の典型であったようですので、楊貴妃のすんなりとした肖像画の多くは、きっと後世に描かれたものでありましょう。
ふっくらと咲き誇る牡丹の趣が、それを表しているようですね!!
玄宗皇帝は楊貴妃を寵愛しすぎるあまり政治がおろそかになり、結果的に安禄山の乱を招いたので、楊貴妃は国を傾ける程の美女「傾国の美女」とされています。
ですから、傾国とか傾城という語は、麗しい絶世の美女を表すのであります。
牡丹にはそのようなイメージがあり、また、その季節もやはり艶っぽい期間となってゆくのでしょう。
二十四節気星占いでみる、4月19日~の運勢
ここから先は会員限定のコンテンツです
- 無料!
- 今すぐ会員登録して続きを読む
- 会員の方はログインして続きをお楽しみください ログイン
青山五行の創始者 小池雅章先生に人生相談をいたしませんか?
恋愛・結婚、仕事やこれからの生き方についてなど、、ジャンルは問いません。
ホロスコープから見る運気の流れをもとに、あなたの悩みにお答えいただきます。
相談はこちらのgoogleフォームからご応募ください。
※二十四節気占いについて
二十四節気の区切りは、生まれ年によって若干異なる場合があります。
境目の生まれの方で、自分がどちらかわからないという方は、support@gentosha.jpへ
件名に【ホロスコープ歳時記】/メール本文に、生年月日・生まれた時間(なるべく正確に)と出生地をご記入の上、メールでお問い合わせ下さい。
ホロスコープ歳時記の記事をもっと読む
ホロスコープ歳時記
「春分」や「寒露」など、手帳やカレンダーなどでもよく目にする東洋二十四節気と、星占いをつかさどるホロスコープの運行は、まったく別のもののように思われていますが、実は同じサイクルで動いています。
西洋と東洋の占いをくみあわせた「青山五行」の創始者である著者が、星占いをさらに前半・後半にわけた「東洋二十四節気星占い」によって、季節ごとの運勢を占います。
- バックナンバー
-
- 【東洋二十四節気 星占い11月22日~】...
- 【東洋二十四節気 星占い11月7日~】「...
- 【東洋二十四節気 星占い10月23日~】...
- 【東洋二十四節気 星占い10月8日~】「...
- 【東洋二十四節気 星占い9月22日~】「...
- 【東洋二十四節気 星占い9月7日~】「白...
- 【東洋二十四節気 星占い8月22日~】「...
- 【東洋二十四節気 星占い8月7日~】「立...
- 【東洋二十四節気 星占い7月22日~】「...
- 【東洋二十四節気 星占い7月6日~】「小...
- 2024年後半の運気【東洋二十四節気 星...
- 【東洋二十四節気 星占い6月21日~】「...
- 【東洋二十四節気 星占い6月5日~】「芒...
- 【東洋二十四節気 星占い5月20日~】「...
- 【東洋二十四節気 星占い5月5日~】「立...
- 【東洋二十四節気 星占い4月19日~】「...
- 【東洋二十四節気 星占い4月4日~】「清...
- 【東洋二十四節気 星占い3月20日~】「...
- 【東洋二十四節気 星占い3月5日~】「啓...
- 【東洋二十四節気 星占い2月19日~】「...
- もっと見る