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#こんな時だからこそ読みたい本 幻冬舎社員リレー

2020.04.24 公開 ポスト

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探検家の破天荒に現実を忘れる(菊地朱雅子)幻冬舎編集部

2人目は、取締役・第1編集局担当の菊地朱雅子です。

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「そこの山女さん」と社長に呼ばれるくらい、仕事と称して山に登ってきた私ですが、さすがに自粛生活に入ってから登山はしていません。巣ごもりのお供は、YouTubeの「ナスDの大冒険」。その笑っちゃうくらいの破天荒ぶりに、たくましさに、ひととき現実を忘れさせてもらえます。そして、探検家版・ナスDといえば、世界遺産・那智の滝を登攀しようとして逮捕された輝かしい(?)経歴を持つ、宮城公博さん。その顛末はじめ、宮城さんの破天荒な探検が記されたのが『外道クライマー』。自分の好奇心が赴くままに、世界の辺境に出かけ、激流に溺れかけたり、大蛇と闘ったり、飢えに喘いだり……。そんな命がけで泥臭い探検も、家にじっとしていると、ちょっと羨ましかったりして。

 

探検家つながりでもう1冊。『極夜行』で大佛次郎賞を受賞した、角幡唯介さんの『探検家の日々本本』。角幡さん、今頃、十頭立ての犬橇で、北極のどこかを奔っているはず。そんな探検家が古今東西の書物を通じて「なぜ、探検するのか?」を考察する、なぜか爆笑できる読書エッセイ。巣ごもり中に、探検家の読書体験を追走するのもいいかも。

#こんな時だから読みたい本

宮城公博『外道クライマー』(集英社文庫)

世界遺産・那智の滝を登攀しようとして逮捕された著者。彼は、最も野蛮で原始的な登山といわれる沢登りにこだわり続ける“外道”クライマーだ。逮捕にもめげず、「誰もやったことのない登山」を目指した46日間のタイのジャングル行では、道に迷い、激流に溺れかけ、飢えに耐え、大蛇と闘うハメに…。生死の境目ギリギリの状況を描きながらも、そのユーモラスな筆致が光る傑作冒険ノンフィクション!

角幡唯介『探検家の日々本本』(幻冬舎文庫)

人生をつつがなく平凡に暮らしたいなら本など読まないほうがいい。しかし、本を読んだほうが人生は格段に面白くなる――。人類未踏の地に分け入り、暗闇の中で氷雪を踏み歩く探検家にしてノンフィクション作家が、古今東西の書物を通して、「なぜ、探検するのか?」を切実に模索する。爆笑にして深遠な読書エッセイ。毎日出版文化賞書評賞受賞作。

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