初めての著書『亡くなった人と話しませんか』が8万部のベストセラーとなった、スピリチュアルテラーのサトミさん。誰しも一度は「死んだらどうなるんだろう」「亡くなった○○さんともう一度話がしたい」などと思ったことがあるのではないでしょうか。多くの人が知りたいと思う死後の世界について、本書の中から一部を抜粋してお届けします。
※著者のサトミさんへのお問い合わせが多数ございますが、現在、電話や面会等によるご相談は受け付けておりません。ご了承ください。
人が亡くなることは一概に悲しいとはいえない
人はみな、死の瞬間や死後の世界がどういうものかが、わかりません。わからない、知らない世界だからこそ、人は死が怖くて不安になり、おそれるのだと思います。
とはいえ現代は、「亡くなる=怖い、悲しい」という負のイメージが強すぎるような気がしています。
たしかに、亡くなった人と会えなくなったり、おしゃべりできなくなったりするのは、とても寂しく、悲しいことです。
でも、死は、この世の誰もが平等に通る道です。
だからこそ、それを単に「悲しい」「辛い」事柄として捉えてしまうのは、ちょっと違うような気がします。
最近私は、人が亡くなることを、一方的に悲しいこと、不幸なことだと決めつけるべきではない、と思うようになりました。
そんなふうに考えるようになったのは、ある相談者の言葉があったからです。
その方は、30代半ばの女性。まさに相談にこられた日の明け方に、遠く離れて住んでいたおばあちゃんが亡くなられたと言います。身近な親族を亡くされた直後で、大丈夫かなと思って聞いてみると、「私、人が亡くなることに対して、いっさい悲しいと思わないんです」という答え。
これまでにたくさんの人の相談にのってきましたが、これは初めて聞く一言でした。なかなかに強烈で、いい意味で衝撃でしたが、逆にストンと腑(ふ)に落ちました。
というのも、私にメッセージとして届く「死後の世界」は、必ずしも悲しい世界ではないからです。私には、死後の世界はシンプルに、「次にまた生まれ変わるまでを過ごすための場所」として届いてきます。
ましてや、亡くなる直前は歩けなくなっていたり、自分の意思では体を動かせなくなっていた人が、あの世では元気に歩いていたり、80代で亡くなった人が若返って30代の頃の姿になっていたりすることもあるのです。
あの世から届く亡くなった人の姿は、はつらつとした一番元気だった頃のものであることも多いのです。
長らく病気をわずらい、人生の後半をずっとベッドの上で過ごし、「痛い、痛い」と言いながら亡くなった人が、あの世ではまったく痛みを感じることなく、元気だった頃のように過ごしている様子が届くこともよくあります。
そうした死後の様子や、元気な姿でいることを相談者に伝えると、みなさんすごく喜ばれます。
そんなふうに死後の世界を理解できれば、亡くなることは、新たな出発にもなりうるのです。死者にとって、死後の世界が現世よりずっと心地いい場所であるなら、死を悲しむ必要はありません。
私は、実際にそんな世界をたくさんみせてもらい、どんな場所であるかを知っていたので、その女性の「死はいっさい悲しくない」という発言を聞いて、「たしかに悲しいばかりではないな」と、改めて気づかされたのでした。
現世を思いっきり生きたからこそ行けるのが、死後の世界です。嘆き悲しむよりも、「現世ではお疲れさまでした」と、笑顔で送り出すほうがふさわしいのかもしれませんね。
亡くなった人と話しませんか
著者はスピリチュアルテラーとして、亡くなった人からの声を届ける活動をしています。「人間は死んだらどこに行くのか」「大切なあの人は今どこで何をしているんだろう」誰しもそのように思ったことはあるでしょう。幼少の頃から不思議な力を持ち合わせていたサトミさんが、多くの人が知りたいと思う死後の世界についてお話しします。