9人目は、第1編集局、楊木希です。
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凪良ゆうさん、本屋大賞おめでとうございます!
凪良さんはBL小説でデビューされ、今までにたくさんの傑作BLを生み出してくれました。この流れでより多くの人にBLの素晴らしさを伝えられたら……という勝手な思いもあり、独断と偏見でおすすめBL小説をご紹介いたします。
ただ、BLというジャンルをおすすめするのには少し抵抗もあって。多くのBL小説には性描写がありますし、現実とは異なるようなファンタジーな部分も多いと思います。
ですが、同性同士の恋愛を描くからこそ伝えられる、人間の複雑さや深さがあるのです。性別にとらわれず、すべてを超えていく愛がそこにはあるのです! 『流浪の月』も、いわゆる「常識」を超えた関係性の物語でした。
現代社会において、すでにホモフォビア(同性愛嫌悪)なんて古いですよね。でも、未だに蔓延っているのも事実。BLにはそういった凝り固まった考えをふっとばし、社会をリードしていく力も持っています。すごくないですか、BL。生きていれば壁にぶち当たることもあります。自分の力だけではどうにもならない事態も起こります。そんな時、世間や常識という壁を、もがき苦しみながらも越えていこうとする彼らに勇気づけられるのです。
……なんてキレイにまとめましたが、なんてったって推しカプ(好きなキャラクターの組み合わせ)のことを考えればごはんは何杯だって食べられますし、元気だって湧いてくるってもんです。萌えは偉大です。
とはいえ、いきなりBLはちょっと……という方には、BL小説ではないのですが、魅力的なキャラクターで萌えを補給していただきたいです。私の一推しは『ペンギン鉄道なくしもの係』の守保くん。優しく儚げな雰囲気が庇護欲を掻き立て、内なるバイタリティを目覚めさせてくれるはずです。
なんだか不安な日々をサバイブしていくために、萌えで栄養補給して頑張っていきましょう!
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