ピクニックといえばサンドイッチや果物、水筒に入れた温かい紅茶、もしくは大人ならシャンパンを藤のカゴに入れて出かけ、芝生の上にレジャーシートを敷き、ぽかぽか陽気の中それらを食べるというものだと私は思っていた。
フィンランドのメーデー、現地語でヴァップ(vappu)は、ピクニックをするのだという。
もともとヴァップは春の訪れを祝う日だったというし、5月なら暖かい日もないことはないし楽しそうじゃない、と思っていた移住後1年目の私に、一通の警告メールが届いた。
在フィンランド日本大使館からで、そこにはざっくり要約するとこう書かれている。
「普段フィンランドの治安っていいけど、この日だけはみんな酔っ払って街に繰り出してハメ外すから気をつけてね!」
公式機関から酔っ払いに注意なんてメールをもらう日が来るとは予想だにしていなかった。
ピクニックだけでおおげさな、とメールを閉じかけて、ピクニックなのに酔うの? しかもハメ外すほど飲むってどういうこと? と混乱し始めた。
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フィンランドで暮らしてみた
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