病気予防に効果的な野菜スープ。そのレシピから、ウイルス・ガンはもちろん、現代社会が抱える問題まで徹底解説した『ウイルスにもガンにも野菜スープの力』(前田浩著)から、一部を抜粋してお届けします。抗がん剤の世界的研究者による、健康になるための一冊です。
* * *
我が家では、毎日野菜スープを食べています。大きめのマグカップに6~7割分目まで入れ、朝食と一緒に摂っています。毎日食べるので、その都度(つど)作っていたのでは大変です。
そこで、週1~3回まとめて作り、冷(さ)ましてから小分けにして冷蔵庫で保存しています。長く保存するときは冷凍にします。
多種類の野菜を使うことがコツで、よく使う野菜は、タマネギ、ニンジン、キャベツ、カボチャ、セロリやブロッコリー(茎も)などです。 ルテインの多いホウレンソウやコマツナなどの葉物も、必ず1種類は入れるようにしています。
普段の調理で余った野菜で良いのです。または少しずつスープ用に取っておいて使うのも良いでしょう。ニンジンやダイコンの葉はクセがありますが、抗酸化作用がとても強いので加えてみてください。
野菜はできるだけハウス物ではなく、露地物を選びます。
ホウレンソウの露地物の多くは緑が濃く、軸が太くて短く、根元が赤くなっています。
塩分は控えめにしたいので、基本的に味付けはしません。野菜だけでも十分美味(おい)しく飲めます。ときには味噌や岩塩、あるいはだししょうゆを少し足すだけで万人向けに味が良くなります。
味を付けると、これはこれで変化を楽しめます。お好みでスパイスなどを入れても良いでしょう。
オリーブオイルなどの油やコンソメ、ブイヨンを入れたり、昆布やいりこでだしをとったりして、それをベースに作るなどの工夫をしても楽しめます。
野菜が煮えたらそのまま食べるのも良いですが、ミキサーなどを使ってポタージュにしても良いでしょう。ポタージュ状にすれば、小分けにして冷凍保存もできます。常備薬ならぬ、常備スープですね。
肝心なのは、毎日飲むという習慣にすることです。1週間も続けると、朝食にスープがないと物足りなくなります。
作るのが面倒だと長続きしませんので、作りおきすることをお勧めします。
〈参考文献〉
•W.F. Ganong, Review of Medical Physiology, pp. 1-774, Lange Medical Books., Network, CT, USA,とくにCh. 23, PP. 375-413.
•W. Regelson & C. Colman, The Super-hormone promise-Nature’s Antidote to Aging, pp.11- 346, Simon & Schuster, N.Y, 1996
•W. Pierpaoli, W. Regelson, C. Colman, The Melatonin Miracle: Nature's Age-Reversing, Disease-Fighting, Sex-Enhancing Hormone. Simon & Schuster, N.Y. London……
•堀江重郎「ヤル気が出る! 最強の男性医療」、文春新書、pp. 1-207(2013)
•堀江重郎「対談集 いのち 人はいかに生きるか」、かまくら春秋社(2018)
•産経新聞、読売新聞、中高年ひきこもり61万人、2019年3月30日
•厚生労働省「患者調査」、精神疾患を有する総患者数の推移、精神保健医療福祉のデータと政策(平成29年)http://www.mhlw-houkatsucare-ikou.jp/guide/h30-cccsguideline-p1.pdf
•平成30年中における自殺の状況、厚生労働省社会・援護局総務課自殺対策推進室 警察庁生活安全局生活安全企画課、平成31年3月28日
• Rachel Carson, Silent Spring( 邦 題: 沈 黙 の 春 ), 1962, PP.1-317, Penguin/Geography/environment science, N.Y.
•有吉佐和子「複合汚染」新潮社、1975
• M.M. Bomgardner, How a new epoxy could boot BPA from cans, アメリカ化学会、Chem. Eng.News, 97, March 5, 2019.
•林国興、環境ホルモン再考、日本がん予防学会News Letter No. 73、2012年9月
•K. Hayashi et al., Contamination of rice by etofenprox, diethyl phthalate and alkylphenols: effects on first delivery and sperm count in mice, J. Toxicol. Sci, 35, 49-55, 2010.
•CB. Pedersen et al., A comprehensive nationwide study of the incidence rate and lifetime risk for treated mental disorders. JAMA Psychiatry, 71, 537-581, 2014.
•PJ. Snyder et al., Effects of testosterone treatment in older men. N. Engl. J. Med. 374, 611-624, 2016.
•Financial Times 8月8日(木)2019年、P.7;同New York Times, International Ed., The weedkiller that won’t be exterminated, p.10, Business, Sept., 27, 2019(ラウンドアップ)
•R. A. Weinberg. Cell, 157, 267(2014)
•前田 浩、化学と生物、vol.55, No.7501-509(2017)
•C. Leaf, The truth in small doses: Why we're losing the war on cancer-and how to win it. Simon & Schuster, New York(2013)
•H. Maeda and M. Khatami, Analyses of repeated failures in cancer therapy for solid tumors: poor tumor-selective drug delivery, low therapeutic efficacy and unsustainable costs. Clin.Trans. Med. https://doi.org/10.1186/s40169-018-0185-6 7:11, 1-20(2018)
• Laura Howes, How your gut might modify your mind, Chem. Eng. News 9(7 14)36-40(2019) •Science Oct. 23., 2019
• The Scientist 2019, Feb. 4., by Ashley Yeager
•半田 康、ホルモン剤使用牛肉の摂取とホルモン依存性癌発生との関連、日本がん予防学会ニュースレター p.1., No.66, Dec. 2010.
• Bruce Freeman et al., J. Biolo. Chem.(2013)
•Science 244, 974-976(1989)•J. Clin. Invest. 739-745(1990)
•Proc. Natl. Acad. Sci. U S A. 2020 Mar 3;117(9):4642-4652. doi: 10.1073/pnas.1919563117.Epub 2020 Feb 18.
•奥野修司 2020年3月19日、3月26日号 週刊新潮 •『トマトとイタリア人』内田洋子 シルヴィオ・ピエールサンティ 文藝春秋
ウイルスにもガンにも 野菜スープの力
病気予防に効果的な野菜スープ。そのレシピから、ウイルス・ガンはもちろん、現代社会が抱える問題まで徹底解説! 抗がん剤の世界的研究者による、健康になるための一冊。
- バックナンバー
-
- COVID-19のサイトカインストームは...
- ウイルス感染と発症:不顕性感染、潜伏感染...
- スペイン風邪のような悪夢にはならない
- コロナ<COVID-19>のワクチンはあ...
- 収束が見えないなか、「抗体価検査」と「交...
- 「夜の街」の感染防止に、飛行機の空気清浄...
- やはり、うがいを軽くみてはいけない
- ウイルスの感染力を高める「ダニの糞」には...
- 日本型の古い菌株のBCGワクチン接種は、...
- 日本の死者数の少なさは、抗生物質の積極的...
- 活性酸素をおさえる緑黄色野菜の作用
- ウイルス感染・細菌感染における重症化は、...
- 新型コロナウイルスで起きたサイトカインス...
- 重症化は、ウイルス感染後の「活性酸素」と...
- 欧米に比べ、日本が低い死亡率だった理由を...
- 「赤色」のスープは抗酸化作用の強いリコピ...
- 「黄色」のスープでカロテンをとりいれて
- 「緑色」のスープはファイトケミカルたっぷ...
- 美味しい野菜スープ・温野菜で免疫力を高め...
- ガン患者さんも常備野菜スープで延命
- もっと見る