14人目は、出版局の山村寿一です。
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日本に男女雇用機会均等法が成立して今年で35年。そして、今回の新型コロナにおいても、女性がリーダーの国は、現実的でかつ思いやりのある政策を迅速かつ的確に実行しています。 そんな頑張っている女性たちへの賞賛と激励、そして感謝の気持ちで4作品を選びました。
名付けて「闘う女性」4部作。『蘇我の娘の古事記(ふることぶみ)』(周防柳・角川春樹事務所)『雑賀の女鉄砲撃ち』(佐藤恵秋・徳間書店)『明治乙女物語』(滝沢志郎・文藝春秋)『あとは野となれ大和撫子』(宮内悠介・KADOKAWA)の4作品です。それぞれ題名に、娘、女、乙女、大和撫子とあるように、どれも主人公とその周囲を取り巻く魅力的な女性たちが、「闘い」の渦中に身を置いて縦横に躍動する物語。 飛鳥、戦国、明治、そして現代の異国と、時代と舞台は違えど、4作品ともヒロインが「強大なる敵」と闘うということでは同じです。闘う相手は、時の絶対権力者、岩盤のように強固な社会制度や因習、民族紛争に環境問題など世界的課題です。それらに挑み、闘う姿はとてもカッコイイ! のです。
この4作品のヒロインの“強さ”を得るには今、何をすればよいのでしょうか?『弱いつながり』(東浩紀・幻冬舎)にそのヒントがあります。グーグールにリコメンドされない自分だけのワードを見つけることが重要。そのために、旅に出て人に会うこと(ノイズを入れる)。自分を壊しながら新しいものを獲得し、そして初めて新しい時代を築くことができると。『人生を面白くする 本物の教養』(出口治明・幻冬舎)でも「人生は本・人・旅である」と。
ただ、新型コロナで、なかなかな「人」に会えず、「旅」にも出られません。今できることは、「本」です。新型コロナ収束後は、思いっきり「人」「旅」、そしてもっともっと「本」を!
#こんな時だからこそ読みたい本 幻冬舎社員リレー
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