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編集部日記

2020.05.31 公開 ポスト

緊急事態があけてもまだ変わらない生活と仕事竹村優子

5月25日
カツセマサヒコさんの小説『明け方の若者たち』プルーフを読み終わる。沼に落ちた恋の、好きで好きでたまらない気持ちに身もだえする。自分がいったいどこに向かうのかわからなかった20代前半。だからこそのマジックアワー。遠く過ぎたようでいて、その生々しさの記憶はある。部の後輩の担当作を早めに読ませてもらった。6月11日発売。たくさんの人に読んでほしいな。

そのあと、単行本本文デザインのチェックや月曜日定例のオンライン打ち合わせ。

夕方、緊急事態宣言が解除される。ずっと家にいる生活は窮屈ではあったけれど、同時に、会社に行かないのはやはりラクだった。経済活動が止まるのは最初不安だったけれど、それより大事なことがある、と優先順位が変わってくるのは、ちょっとした解放感でもあった。10万円支給されると決まって消費意欲が湧いてきた。貯金にはまわさないなと思った。ベーシックインカムの可能性を実感をもって考えた。自粛期間中の労働と経済と消費に対しての気持ちは覚えておきたい。

先日、香山リカさんが「緊急事態宣言解除でも、“忙しさのV字回復”は目指さなくていい」という記事を書かれていたけれど、ほんとにそう思う。急ぎすぎないようにしよう。

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幻冬舎plus編集部員の仕事と日々。

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竹村優子

幻冬舎plus編集長と単行本、新書、文庫の編集に携わる。手がけた本は、『世界一の美女になるダイエット』(エリカ・アンギャル)、『青天の霹靂』(劇団ひとり)、『職業としてのAV女優』(中村淳彦)、『大本営発表』(辻田真佐憲)、『弱いつながり』(東浩紀)、『赤い口紅があればいい』(野宮真貴)、『じっと手を見る』(窪美澄)、『銀河で一番静かな革命』(マヒトゥ・ザ・ピーポー)、『しらふで生きる』(町田康)、『往復書簡 限界から始まる』(上野千鶴子・鈴木涼美)など多数。

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