35回以上ものお見合いにうんざりし、なんとアメリカに家出!
そんなぶっとんだ経歴の持ち主であるお坊さん、英月さんにお悩み相談してみませんか? ズバッと! 仏の教えで導いてくれますよ~!
英月さんのドタバタ人生ストーリーをギュギュっと凝縮した『お見合い35回にうんざりしてアメリカに家出して僧侶になって帰ってきました。』も絶賛発売中!
試し読み記事「激レアさんにも出演!お見合いを35回以上経験した尼さんに人生を学ぶ」
今回は、人と会えなくて寂しい、というお悩みです。
お悩み:コロナのせいで人と会えなくなり、孤独を感じます。
* * *
人と会っておしゃべりをする。何でもないようなことが、こんなに難しく、そして尊いことだったと、今、ひしひしと感じています。今まで「当たり前」だと思っていたことや、「当たり前」すぎて心にとめることもなかった様々なことが、とても大事で、愛おしいことに気付かされます。正直、物心共に大変ですし、「早く元の生活に戻してくれー」とも思いますが、このような時間を与えられたこと。感謝はできませんが、有難いことだと思っています。
さて、「人と会わなくなって寂しい」問題。どうしましょう? と問われて、ふと思い出したのは小学校時代のこと。友達もおらず、休み時間は図書室にこもっていたあの頃に、このような状況になったとしたら、私はきっと喜んだはず。正々堂々クラスメイトと会わずにすむ! って。
そうなんです、「人と会わなくなって嬉しい」と思っている人もいるのです。寂しいと思える人は幸せ者。そう言いたいのではありません。結局、同じことなのです。寂しく思う人も、嬉しいと思っている人も同じ。人との繋がりは、あるんです。その受け止めが、寂しいか、嬉しいかの違いであって、人と人が繋がっている事実は同じなんです。
そんな私たちを親鸞さんは、雑草が群がって生えているさまに喩えて「群萌」(ぐんもう)といいました。雑草の根っこのように、私たちも見えないところで繋がっている。その繋がりによって喜び、悲しみ、時に救われ、時に苦しむ。
大事なのは繋がりがあるという事実。見えない根っこに支えられて、今、私は生かされているという事実です。ぶっちゃけ、繋がって嬉しい人、嫌な人、色々あります。会えなくて、寂しい、寂しくない、色々です。けれども、ひとりではないのです。その事実が、私に力を与えてくれます。詳しくは本に書いていますが、まるで自殺をするような覚悟で帰国して10年近く。アメリカに住む友人たちと会うことは難しくても、その存在が、日本での私の歩みを支えてくれているように。
* * *
会えなくても、見えなくても繋がっていることを知る。もっと知りたい方は、ぜひ英月さんの本を読んでみてくださいね。
英月のお悩み相談1分法話
お見合いを35回以上もこなし、アメリカに10年近く住んでいたという経験豊富な尼さんが、お悩み別にわかりやすーい法話を紹介いたします。