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真木あかりの恋愛占い

2020.06.19 公開 ポスト

2020年下半期 おうし座の運勢真木あかり

人気占い師、真木あかりさんの新刊 『2020年下半期 12星座別あなたの運勢』(6月25日発売)より、12星座別・ご縁の傾向と対策をお伝えいたします。

 

<全体運>

上半期はいかがお過ごしでしたか。2020年は、おうし座の人にとっては、世界がぐーっと広がる1年です。文字通り世界に目を向け、国内・国外を問わずつながりを広げてきた人も、また、のめり込むように没頭して何かを学び、頭のなかの地図を広げたという人も少なくないはずです。これは年末まで続きますので、もしこうした機会が巡ってきたり、興味が湧いたりした場合はぜひ、チャンスと思って意欲的に取り組んでいかれてください。運気の波にうまく乗れている証拠ですので。

一方で、下半期はぐっと内向する時期でもあります。ぱたんとフェーズが切り替わるようにして、心の声がとても賑やかになってきます。生きるとはどういうことか、何が愛で何が愛ではないのか。そういった答えのない問いを投げかけ続ける人は多いことでしょうし、コンプレックスや怒り、ねたみといったものが浮き彫りになるような、ねっとりとした重たい気持ちを自覚されるかもしれません。そしてこの時期、あなたの心は、ちょっと強い口調で語りかけてくるのです。ねえ、もっと頑張らなくちゃいけないんじゃないの。あなたは、変わらなければいけないんじゃないの、と。

そして、そんなあなたと呼び合うように「自分を変えよう」というメッセージがネット記事を通じて飛び込んできたり、友達から「自分が変わるしかないじゃん!」と言われたりするようなこともあるかもしれません。

おうし座の人はもともと、自分にとってベストと思える場所をコツコツと作り、ベストなものを粘り強く集め、安心して暮らしていきたい人々です。変化というのはあまり好きではありません。だから「変わらなきゃ」「自分を変えるしかない」といった声が心で反響し合うときはちょっとストレスを強く感じやすいでしょう。

ここでちょっと考えていただきたいのですが、「変わる」ことっていいことでしょうか。メディアではよく「この春こそ自分を変えたい!」「昨日までの自分とさよなら」なんて特集が組まれます。自己啓発なり、メイクアップなり、変わったあとには大きな希望があるように伝えます。実際に、こうしたものを契機に自分を理想に近づけることができた人もいるかもしれません。

ただ、人ってそもそも、簡単に変われるものでもないんです。行動や気持ちひとつとっても、それは生活や心、環境と複雑に連動しています。本当は変わる必要を感じていないのに変わることだけを目指せば、その努力はどうしても上滑りのものになる。変えたことに価値を感じられなかったり、挫折したりすれば、自己否定で自分をゆがめてしまったりもします。変わることを心が拒否するようなときは、変われない自分をダメだと思い込んでしまうことも。

変われないことがいけないのではありません。自分の心をよく見ずに変わろうとするのがいけないのです。むしろ、それは「変」だと思ったほうがいいです。

自分は変わるべきだ、変わらなくちゃいけないのだ。そういった考えが頭に浮かんだら、この下半期はぜひ、あなたの心が「もっと深く見て!」とサインを送っていると思っていらしてください。心の奥深く、暗くてなかなか見えないところでぶくぶくと熱せられているマグマ。願望や夢の源泉であり、コンプレックスや怒りやねたみの一番おおもとのところを、この時期は覗くことができます。自分はどう思っているのか、本当はどうしたいのか。思えば願望にせよコンプレックスにせよ、怒りにせよ、それらは表面上のものに過ぎません。それらに対する対症療法として、自分を変えていくのは「アリ」です。だいたいの人はそうやって生きています。ただ、もっともっと深いところに眠っている本心を──自分はここにいるよ、とサインを送っている小さなあなたを──しっかり見ることで、「本当に必要な変化」は自然に浮かんできます。この下半期のあなたであれば、物事を抽象化してとらえる力に恵まれています。複雑に絡み合う心も丁寧にほどいて、自分だけの解を見つけていけるはずなのです。

今年、あなたが考えることは、すべて向こう数年で伏線回収していくものです。ときに驚くようなシチュエーションで「こういうことだったのか!」と思うことになるでしょう。自分と向き合うこと、対話することはとても地味で、終わりがなく不毛なことのように思えるかもしれません。でも、こんなにも頑張って考えているのに、スルーしたら自分がかわいそうです。自分は自分の、一番近くにいる味方。とことん応えてやるぜという気持ちでいらっしゃれば、決して道を誤ることはありません。9月から11月あたりは、トンネルのなかで少し迷うようなこともあるかもしれません。そんなときは、やみくもに向こう側の光を見つけようとしたりはせず、灯りを掲げたまま立ち止まるといいです。心と語り合うといいです。それは、他の誰にもできないこと。自分の人生の舵を、ぎゅっと強く握り直すことです。他の誰にも、渡してしまうことのないように。

 

<恋愛運>

 春頃から自分のペースを大切に過ごしてきた人も、下半期はいよいよアクティブに。コミュニケーションが活発化したり、出会いが増えたりと楽しい時間が多くなってくるでしょう。特に素敵な季節が秋。ここで運命と思えるような出会いを得たり、関係性が一歩進展したりするカップルは少なくないはずです。

 ただ、この時期はただ楽しいとかドキドキするとか、そういった単純かつ牧歌的な恋ではおさまらないのではないかと思います。といっても「政界に引き裂かれる悲恋! 街頭演説ですれ違う恋、そして裏切りの野党」「この愛は時空を超えて〜江戸・令和恋物語〜」などという感じのドラマがあるというわけでもないのですが、というのはまったくの冗談で(余計なことを書いてすみません)、あなたが「愛とは何か」ということをこれまで以上に深く、強く追求していくことになる見通しが出ているからです。

 さまざまなシーンでふと「この気持ちはなんだろう」と、立ち止まるような時間が多くなるでしょう。愛とか嫉妬とか、できあいの言葉ではどうにもしっくりこないのです。自分の気持ちに、適当なラベルを貼ったりもしたくない。ときに、自分のずるさや甘え、誰にも言えない気持ちなどもすべてまっすぐ見つめながら、自分の気持ちにひとつひとつ向き合っていくのだろうと思います。そして、愛する能力を高めていくのです。

 どんな感情も、否定しないことです。こんなことを考えたらダメだとか、人として良くないとか、よくわからない基準でジャッジしない。どんな感情にも善悪はなく、ただ自分の本心であるだけなんですよね。行動に移すかどうか、どんな行動をするかについてはしっかり考えるべきですが、感情はしっかり出し切って「自分は今、こう思っているんだな」と感じることのほうが大事です。

 そして、その複雑な心を理解するためのフレームワークや言葉を、たくさんインプットしていきましょう。読書をしたり、心理学や哲学を学んだりすることは、まだ固く閉ざされている、自分の心の扉を開けるための鍵となってくれるはずです。ひとつに限らず、いろいろなかたちの鍵を集めてみたいところです。

 その鍵束は、1回きりの出番ではないはずです。おそらくは向こう数年間、何度も役に立つ瞬間が訪れるでしょう。この問題のヒントは、心のあの場所にしまってあるのではないか。鍵束のなかに光る1本が、あなたを救ってくれるはずです。

 多くの人が、幸せな恋をすることを願います。信頼できるパートナーと出会って、笑顔あふれる毎日を過ごしたいと考えます。そのためにはこういう活動をして、こういうコミュニケーションをとって……という方法論が、数多く語られています。でも、どこか自分の心を置いてきぼりにして、袋小路に陥ってしまう人が多いのもまた現代といえます。ただ、ご存知のように、愛のかたちは多様化しています。誰もが自分らしい愛し方とつながり方を、実現していくのがこれからの時代です。自分の愛を、世界にただひとつの宝物として、どうぞ大切にしていらしてください。きっと、素敵な下半期にしていけるはずです。

☆カップルの人

あまり動きが多い時期ではありませんが、相手への理解力がしっとりと増していくでしょう。特に秋から冬にかけては、言葉でお互いの気持ちを確認し合えるようなあたたかい時間も増えるはずです。

 一方で、「自分を変えていかないとダメなんだ」と思うこともあるかもしれません。でも、そんなに自分を追い詰めなくても大丈夫です。恋愛はふたりでするもの。それを「自分だけが変わらないと」と思ってしまうと、しだいに「頑張っているのに辛いことばかり」という苦しさに変わってしまいます。それでは自分がかわいそうですから、もしも自分を変えようと思ったときは「私は変わるけど、あなたはあなたでいいよ」と考えておくといいです。不思議と、関係性が良くなりやすいはずです。

☆今は恋を探している途中の人

 思いもよらない人とのご縁に恵まれるかもしれません。かなり年上の人とか、自分とはまるで違う生き方をしてきた人とお近づきになる暗示が出ているのです。価値観は違うけれど、それが面白いと思える人ならば、自然に先へと進んでいくでしょう。ただ、この人と思って狙い撃ちをすると、この時期の打率はいまひとつです。それよりも、たくさんの人と接点を持って交流をはかったほうがいい出会いにつながるでしょう。相手を減点法で見るのはNG。まっさらな心で向き合ってみて、「こんな人もいるのだなあ」などとまずは面白がってみて。

☆障害のある恋をしている人

 現状がうまくいっている人も、淋しい思いが強まっている人も、どんな状況にあってもこの下半期はふと考え込む時間が多くなりそうです。何か奇跡が起きて、とんとん拍子にうまくいったり、今の悩みが払拭されないだろうかと、相手や環境に期待する発想をするとしんどくなりやすいです。現状から抜け出したいということであれば、「自分の考え方を変えることで、辛さを減らしていく」ということがもっとも生産的な道です。たとえば、「世間一般の愛のかたちとは違っても、愛は愛なのだ」と信じてみるとか、ですね。

 ふたりの間に前向きな変化があるとすれば、11月から12月前半にかけての時期になります。特にお仕事つながりのふたりであれば、関係性が軽やかなものに変わっていくのかもしれません。

* * *

電子書籍版『12星座別 2020年あなたの運勢』では、月ごとの恋愛運や今がつらいという人のためのアドバイスを詳しく解説しています。お役に立てていただけますと幸いです。

<仕事運>

働き方改革の流れを受けて、ビジネスでは効率やコスパといった考え方が注目されるようになりました。長時間労働の是正など良い流れも起こってきているわけですが、この下半期のあなたは、効率やコスパといったごく表面的なことには限らない動きにちょっと関心が向かうようなのです。

たとえば、何に役立つかわからないけれど深く掘り下げたいテーマを見つけるとか、とにかく視野を広げたくなる、といったワイドスパンの好奇心ややる気が湧いてきそうなのですね。それを後押しするのは「現状を変えたい」「もっと理想に近づきたい」という内側からあふれ出すやる気なわけですが、どこか浮世離れしたようなことをしたくなる人もいそうです。社会人大学院への入学を検討してみたり、哲学や心理学、歴史に学んでみたくなったりと、真の意味での好奇心を発揮していくことになるのかもしれません。

潮目が変わるのは、12月22日です。この日、あなたのキャリアを司る場所で「幸運と拡大の星」と呼ばれる木星と、「制限と試練の星」と呼ばれる土星が同じ位置に巡ります。ここから2021年のあなたの年間テーマ、キャリアへの挑戦が始まっていきます。2020年から2021年は社会全体で、大きく働き方が変わる節目なのですが、あなたもその奔流に上手に乗っていくかたちになるでしょう。従来の働き方、制度、「こういう業界は安定している」といった常識のようなものにとらわれず、個人のスキルを活かして有機的につながっていく働き方へとシフトしていきます。そこで、あなたがこの2020年下半期に「何に役立つかわからないけれど深く掘り下げたい」と思って追いかけたテーマや過程が、役立ってくるのだろうと私は考えています。

2021年は間違いなく、あなたが大きく花開くチャンスの1年です。今後10年のキャリアのベースを作る、非常に大きな意味を持っています。ただ効率やコスパだけを追い求めてきた人ができることというのは、小さくまとまりがちであることはあなたも想像がつくでしょう。

もちろん、日常の仕事を動かすのはそうした、細かな配慮です。それを意識しつつも好奇心や知識欲は広く持っておく。目の前の仕事に力を尽くしながらも「こんなことをして、何になるんだろう」と思いたくなるような、高度な学びの機会も持っていく。そうした、足元とはるか向こうをいっぺんに見るようなスタンスが、2020年後半のおうし座の人を、いい道にいざなってくれるように思います。おうし座の人は、粘り強い努力が何より得意な人。目先のことばかりでなく、少し先の自分にとって価値あるものを、しっかり選び取っていかれるはずです。良い半年間に、してまいりましょう。

*   *   *

電子書籍版『12星座別 2020年あなたの運勢』では、月ごとの仕事運や今がつらいという人のためのアドバイスを詳しく解説しています。お役に立てていただけますと幸いです。

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関連書籍

真木あかり『真木あかりの“使う”星占い 2024年下半期』

ウェブや女性誌で大注目の占い師、真木あかり先生による「12星座別あなたの運勢」が、「真木あかりの“使う”星占い」としてリニューアル。 2024年下半期(7月~12月)の本作品では、ウェブマガジン「幻冬舎plus」で公開されている全体運に加えて、「仕事運」「恋愛運」「健康運」「金運」などカテゴリー別の占いをお楽しみいただけます。 購入者特典として、占いを役立てていただくための5枚の「書き込みシート」がついています(完全版のみの特典です)。

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真木あかり

大学卒業後、フリーライターを経て占いの道へ。『辛口誕生日事典 2018』『悪魔の12星座占い』(宝島社)など著書多数。LINE占い「チベタン・オラクル」監修。個人鑑定も行っている。

Blog http://makiakari.hatenablog.com/
Twitter @makiakari

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