小学校時代のある日のこと。近所に住む男の子の兄弟、しのぶちゃんとゆうちゃんがウチにやって来ました。この二人はいつも仲のいい兄弟で、私も毎日のように遊んでもらっていました。兄のしのぶちゃんは私より年が一つ上で、弟のゆうちゃんは私より一つ下だったかな。
しかし、この日の二人の表情は、どこかいつもの「遊ぼうよ~」という感じではありませんでした。(おまえが先に言えば)(オレやだ)などと、ニヤニヤ・モゾモゾして、そのあとで二人して目を合わせながら(言うか?)(うん、言っちゃおう)というような顔つきに。やっと口を開けたと思ったら、「ミッちゃんがこないだ、歌ってた替え歌、あったろ? あれをもう一度歌って聴かせて欲しいんや」と言うのです。私は驚きながらも嬉しかったので、その時の記憶が今でもしっかり残っています。
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