本日(10月22日)、作詞家の相田毅さんの最新刊『もしあのBIGアーティストが[文春砲にやられた]歌詞を書いたら』が刊行されました。
「作詞」と聞くと「難しそう!」と思われるかもしれませんが、本書を読むとその思いは「楽しそう!」に変わるはずです。さらには「自分にもできるかも……!」とさえ思えるかもしれません。
ジャニーズ楽曲も手掛ける相田さんが、時に忌野清志郎になりきり、時に椎名林檎になりきり……計20のアーティストになりきって紡ぎあげた言葉の魔術=作詞に酔いしれてください。
プロデュース&編集は、15万部のベストセラーとなった『もし文豪たちがカップ焼きそばの作り方を書いたら』(神田桂一、菊地良 宝島社)を企画した石黒謙吾さん。あの本では、1つのネタで100人でしたが本書では、6つのネタで20人=120の歌詞が登場します。
刊行を記念して、本書に掲載されている「エア作詞」を相田さん自らに解説していただきます。連載第1回目となる今回は、本書の「はじめに」を掲載、そして田中圭一さんの描き下ろしイラストを一挙掲載です!
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本書で作詞のセンスを吸収して
あなたのオリジナルもぜひに
この本は昔、僕が専門学校で作詞を教えてた頃、卒業する生徒にプレゼントした「猿でも書ける作詞教室」という手作り読本が元になっています。
作詞を教えていて、生徒からよく、「誰々みたいな歌詞を書きたい」とか「どうやったら好きなアーティストの歌詞に近づけるのか」と聞かれました。
その答えとして、僕が家内制手工業で作ったのですが、何年か経って自分で読み返して、ちょっとこれは面白いなぁと思いまして。アーティスト数を増やしたり内容を刷新したりして、こうして一冊の本になったわけです。
ある一つの状況=イメージテキストがあって、それを各アーティストは、どういう視点で歌詞に起こしていくのか。同じ物事でも視点が違えば感じ方も違います。円錐を上から見るのと正面から見るのとでは違うのと一緒です。20のアーティストの目線で描かれた、6つのシチュエーション、120の歌詞。楽しく読みながら、作詞のクリエイションを学んでもらえたら幸いです。
あと、本文にはアーティストの分析とか、詞を掘り下げるコーナーもあって、そこには、各アーティストが使いそうなワードとセンテンスを羅列しています。
単語は、実際アーティストが使ったものを含みますが、センテンスは僕が考えた(こういうのを使いそうだなぁ、という)オリジナルです。実際に組み合わせて、足りない箇所は自分で考えた言葉で補って詞作してみてください。そうやって、あなたのオリジナル歌詞になっていくと思うのです。
なんか学習雑誌の工作付録みたいですが、少しでも、「作詞って面白いなぁ」って感じてもらえれば、僕も嬉しいです。
もしあのBIGアーティストが[文春砲にやられた]歌詞を書いたら
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