生き方
初冬の朝、これまでに何度か歩いたことのある神奈川逗子の山に来ていた。小さな沢沿いの森の道は日差しが乏しく、しっとりとした暗さが広がっていた。そんな中、足元の茂みに青い実を見つけた。臭木かもしれない、と胸が騒ついた。裏山のように身近な場所に臭木がまさかあるとは思わず、訝しみながらも屈んでよく観ると、五つ星形に分かれた赤い萼の真ん中に青い小さな実。やっぱりこれは臭木の実だ! とひとり興奮してしまった。
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