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女ひとり温泉をサイコーにする53の方法

2020.11.24 公開 / 2022.04.22 更新 ポスト

温泉旅行に最適なのは五月!でもそれ以外の季節も工夫次第でベストになります。【再掲】永井千晴

「温泉オタク会社員」こと永井千晴さん著『女ひとり温泉をサイコーにする53の方法』。コロナ禍中に発売された1冊ですが「行けるようになったらどこの温泉がいいかな~」と思いを巡らせたい読者の方に幅広く読まれています。訪れた温泉は約500湯。暇さえあればひとりで温泉を巡りまくっている永井さんによる温泉旅が100倍楽しくなる本書から、少しずつTIPSをご紹介していきます。

*   *   *

「これは声を大にして言いたいんですが、五月は温泉のベストシーズンです。露天風呂に虫いない、日差ししんどくない、台風の心配ない、連休終わって落ち着いてる、新緑きもちいい、祭りとかのイベントないから混んでない、紅葉ももちろんない、冬季閉鎖終わって山道に雪もほぼない。本当、今なの、今なのよ」

二〇一八年五月十八日につぶやいたこのツイートは、多くの方に共感いただき、三万RTほど拡散されました。数年経った今でも、この気持ちに変わりはありません。五月が一番。ベストオブベストなシーズンです。

例えば、ゴールデンウィーク明け直後の黒川温泉(熊本)。美しい情緒そのままに、和モダンな宿が連なる、手入れの行き届いたすばらしい温泉地です。連休明けでほっと一息ついた温泉街で、「入湯手形」を買って、お目当ての露天風呂にざぶん。他にも、風でざわつく竹林に覆われた、ひたひたの湯船。滝の流れる音を聞きながら浸かる、とろみのある美人湯。阿蘇山の高原目の前に、ドンとしつらえられたダイナミックな岩風呂……。それぞれの個性際立つ黒川の露天はサイコーでした。なんたって、五月はまだ虫がいないですから(私的に最重要)。新緑が気持ちいい。連休明けだから空いてる。暑くもなく、寒くもなく。人気温泉地こそ、五月をすすめたいです。

また、五月下旬の山陰(島根、鳥取、兵庫)の温泉地。浜辺の散歩も気持ちのいい時期です。温泉から見える日本海も、きらきら穏やかで美しい(海水浴客がいないからかな……)。出雲大社、水木しげるさんゆかりの地・境港、鳥取砂丘、青山剛昌ふるさと館などなども、ゆっくり観光できます。国道9号線、海沿いのドライブの気持ちよさは格別です。いやはや、温泉旅行はどう考えても五月なんだよなー、と思ってしまいます。山も海も。

とはいえ、五月以外もサイコーです。もちろん。

十二~二月までは、山の温泉の多くが雪に覆われ、雪見温泉・雪見露天がかないます。雪国に行くのはちょっとハードル高く感じるかもしれませんが、公共交通機関や宿の送迎を使ったりすれば案外すんなりと行けるもの。周辺を散策したり、観光したりする場合は、滑り止めのついた靴などを用意して万全の対策をしてくださいね。

六~七月の旅行は、梅雨シーズンにぶち当たる可能性が高いので、「雨が降っても楽しい」を前提に旅程を組みます。おこもり旅メインがよさそう。露天風呂を目的とした旅行は(雨が降ったら残念なので)控えたほうがいいかもしれません。とはいえ、過ごしやすい時期なので、晴れたらめちゃくちゃ気持ちいいです。

八月の夏休みシーズンは、どこもファミリーで賑わい気味なのと、露天風呂に虫がたくさんいてゆっくりできない問題があり、個人的にはあんまり出かけない時期です。

九月に差し掛かれば、やってきてしまうのが台風シーズン。旅行と重なってしまうと最悪です。特に山奥や海沿いの温泉地は、毎年少なからず被災されているので、土砂崩れなどに巻き込まれないよう注意したいところ。暑さがやわらいだ晴れの日はめっちゃ気持ちいいので、弾丸の一泊二日旅行を計画します。

十~十一月は、五月に次いでおすすめ。シルバーウィークを過ぎればどこも落ち着いて、気候もかなり過ごしやすくなっています。ただし、紅葉のハイシーズンは避けたほうが無難。紅葉は花見と違って、時期を若干ずらしても楽しめるのがいいところです。あとは十一月末ぐらいに、冬季休業するような山奥の宿に滑り込みで泊まるときの、ほんのり雪見温泉を味わえつつ移動も比較的楽……みたいな旅行が、実はとってもよかったりして。

基本的には、どの時期も楽しみ方を工夫すればサイコーの温泉旅行が実現できます。が、私はなるべく連休を避け、落ち着いたころに有給休暇を使ってひっそりと行くことが多め。いつもの賑やかな温泉地も楽しいですが、そういう落ち着いた旅程を組めるのは、ひとり温泉旅ならではだと思うのです。

関連書籍

永井千晴『女ひとり温泉をサイコーにする53の方法』

訪れた温泉は500湯。ヒマさえあれば女ひとりで温泉を巡りまくっている「温泉オタクOL」による温泉偏愛エッセイ!

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女ひとり温泉をサイコーにする53の方法

「温泉オタク」会社員による温泉偏愛エッセイ

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永井千晴

1993年2月生まれ。学生時代に温泉メディアのライターとして、半年間かけて日本全国の温泉を取材。その後、旅行情報誌「関東・東北じゃらん」編集部に2年在籍し、「人気温泉地ランキング」などの編集を担当。退職後は別業種で会社員をしながら、経験を活かしてTwitterやブログで温泉の情報を発信している。現在も休みを見つけてはひとり温泉へ出かける、市井の温泉オタク。国内外合わせて約500の温泉に入湯。好きな言葉は「足元湧出」。
Twitter @onsen_nagachi

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