人気占い師、真木あかりさんの新刊 『2021年上半期 12星座別あなたの運勢』より、
<全体運>
願った以上の未来を、作っていこう。
2021年上半期、おひつじ座の運勢の人のテーマは「未来を作る」です。「来週はデート」といったように、未来は黙っていてもやってくるもののようですが、そうした時間軸のお話とはまた違う未来があります。それは「最高のデートをする」といった、自分で作れる未来。映画もいいでしょう、食事だって素敵でしょう。世の中にたくさん人間がいるなかで、自分はどういったデートをして好きな人を喜ばせたいのか。はちきれんばかりの期待と想像力で作り上げる未来、それが2021年上半期のおひつじ座の人々が追いかける未来なのです。
デートを冒頭に持ってきましたが、実際には天職を含めたキャリアプランや、今一番多くの力を注いでいることについて新しい目標が見えてくる人が多いことでしょう。というのもここ3年ほど、あなたはそれらにおいて、相当ハードモードにお力を尽くしてこられたからです。特に2020年は、試されるような機会も少なくなかったのではないでしょうか。頑張っていらっしゃいましたね。そうした経験を経た今だからこそ、見えてくる目標、そして未来のビジョンがあるはずです。
2021年上半期のあなたが未来を描くとき、欠かせないのが「人」の存在です。あなたはどんなときも「先陣を切って飛び出していく」ような人であり、それがゆえに常に孤独がそっと脇に控えているような人です。長距離走のトップランナーの瞳に、他の走者が誰も映らないのと同じことです。己の信念にまっすぐ生きながら、寂しいこともあったでしょうか。
今年もその状況は変わらないのですが、決して孤独ではありません。むしろ、まわりには人がたくさんいることを感じられるのだろうと思います。そして、「トップランナー」の面だけでない、自分だけの強みを、探していくことになるのでしょう。ここまで築いてきたキャリアとか、出身大学とか、職種とか、そういったものを全部まっさらにしたとして、ひとりの人間としてどう生きたいか。どんな夢を、叶えたいと思うのか。それが、未来を作ることとリンクしてくるのです。ひとりでコツコツ研鑽を積み重ねて追う未来ではなく、自分はいかに生きるかを体現することが、あなたがこれからつかみに行く未来なのです。
2021年上半期、あなたのまわりにいる人は、「仲間」と呼べるような親しい人たちです。同僚でも、友人でも、近所の人でもいい、会えばざっくばらんに会話を交わせるようなヨコのつながりです。おそらく例年以上に人との接点が増えたり、連絡がきたりといったことが多くなると思うのですが、それは良いサインとして前向きに受け取って大丈夫です。そして資産や役職などの「何を持っているか」ではなく、関係性や貢献のしかたなどの「何をするか」で、語ることができたなら、意義ある半年間にしていけるはずです。これまで、ともにあることがあたりまえだった透明な寂しさも、あたたかな気持ちで満たされていくのだろうと思います。
ちなみに、「未来を作る」という今年のテーマは、あなたが向こう20年ほど追いかけていくテーマでもあります。これは2020年12月22日、木星と土星が同じ場所で出合うという20年に一度のイベント「グレート・コンジャンクション」が起こり、新たな時代が幕を開けたことと関係しています。今年1年は特に影響が強く、何をやってもうまくいかないと感じられることが増えるかもしれません。ただ、これは当然のお話でもあります。今回の「グレート・コンジャンクション」は20年に一度のタイミングであると同時に、200年に一度の特別な節目も重なっています。200年続いた「土の時代」が終わり、「風の時代」へとシフトするなかで、世の中を覆う価値観や幸福観、ビジネスの潮流、家族など既存のシステムががらりと変わります。具体的には「金銭や所有、権威」といったものの価値が薄れ、「知性とコミュニケーション、個性」が重視される時代に移行します。「今まで通り」は、通用しなくなるのです。
だから、仮に戸惑ったとしても、それは当然のこと。ひとつひとつ、ゆっくりと噛みしめるように自分なりのやり方、価値観を身に付けていくことにも意義があります。だって、「こうすれば幸せ」というモデルケースがなくなるんですから。誰かの幸せを教科書みたいにしても、意味がない。そもそも、そうしたお仕着せの幸福観が足かせとなって苦しんだのも私たちの世代であって──それは、次世代に引き継ぎたくはないですよね。
大丈夫、新しいやり方にもだんだん慣れます。「こういうときは、こうすればいいんだな!」というオリジナルのケーススタディ集も作っていけるでしょう。何事もじっくり向き合うつもりでいると、チャンスもぽんっと飛び込んでくるというものです。
過去の自分が、時空を超えて助けにきてくれる
先程、ここ3年ほど、あなたがキャリアの形成など力を注いでいることについて尽力したからこそ次の目標が見えてくる、と書きました。この根拠となるのが、「制限と試練の星」と呼ばれる土星です。2017年末から2020年末まで、土星はあなたのキャリアを司る場所に滞在し、あなたが社会に参加し、貢献するための力をつけるよう促していました。人は誰しもエゴを持っていますが、社会で生きていくためには多かれ少なかれ、学びや行動によって自己をアップデートしたり、調整したりする必要が出てきます。いわゆる「成長」と呼ばれるものです。成長すべきテーマに関しては容赦なく試練やトレーニングを押し付けてくるのが土星ですから、自然とハードモードになりがちです。
2020年末、土星がひとつのテーマを終えることで、あなたは3年前よりもしなやかな強さを身に付けているはずです。自覚があるかどうかはわかりませんが、心はあの頃と同じではありません。ここまでの頑張りは今年、さまざまなところで役立ってきます。かつて、ヒーヒー言いながら頑張っていた自分が、今のあなたを生きやすくしてくれるのです。自分は自分の、一番の味方です。どうぞ、楽しみにしていらしてください。
* * *
電子書籍『2021年上半期 あなたの運勢』では、ここまでにご紹介した今年の運の“活かし方”や、星回り的に注意したい時期をくわしく解説しています。また、同書の「はじめに」では2020年12月22日に起こる、200年に一度の「時代の変節点」を踏まえた世の中の見通しについても言及しました。占いは読むだけでなく、使ってこそ意味があるもの。2021年という特別な1年を展望する際、ぜひお役立ていただければと思います。
<恋愛運>
2021年上半期は、人との関わり方がこれまで以上に深くなります。といっても、2017年頃の「真正面から向き合う」、2018年頃の「心の奥深くまで見ようとする」といった関わり方とはまた異なる深さです。たとえていうなら「人類愛」。「それ、面白いね」だけでどんな立場の人ともつながれる、ジェンダーや生まれ、物理的な距離さえ超えて互いの個性を大切にしながら手を取り合っていけるような愛に関心が深まっていきます。
もちろん「恋人が欲しい」「結婚したい」といった願望がなくなるわけではないのでしょう。ただ、いわゆる「愛らしきもの」──とにかくモテたいという無節操な願望とか、相手の年収で判断する結婚とか、依存関係とか、そういったものについては居心地が良くないと感じることが多いはずです。興味すらわかないかもしれません。パートナーがいる人も、今は探している最中という人も、そのことはよく覚えておいてほしいところです。ひとりの人間として、どちらが上も下もなくて、違いは個性としてわかりあって。そんな関係性に目を向けてみると、今だからこそ得られるご縁というものも、あるのだろうと思います。
これはすべての人に当てはまることではないと思うのですが、もし結婚していないことに引け目を感じていたり、本当は結婚したくないのになんとなく婚活をしてみたり、といった“制度の呪縛”にとらわれていたならば、そこから自由になれる年でもあります。大事なのは、結婚について何を思っても、考える内容や自分をだめだと思わないことです。むしろ、違和感にちゃんと気づけた自分を褒めてあげたいくらいです。これが普通だとスルーしないで、自分をいじめ続けるようなこともしないで、偉かったねと。そう考えることで、あなたを絡め取る呪縛は、やわらかくほどけて宙に散っていくのでしょう。
上半期で特に恋愛運に恵まれるのは、3月下旬から4月半ば頃です。あなたの魅力が内側から輝くような時期ですから、自分らしくナチュラルな装いを楽しむことでチャンスはどんどん増やせるはずです。なかでも、私が「この時期のおひつじ座の人たちは楽しそうだなあ」と思うのは4月。言葉を味方につけることができる時期で、会話のなかに恋のきっかけや、大好きな人と互いへの理解を深める瞬間がありそうなのです。
* * *
電子書籍『2021年上半期 あなたの運勢』では、パートナーがいる人、今はパートナーを探している途中という人、また障害のある恋で悩んでいる人向けにそれぞれ、半年間の展望とアドバイスを書きました。月ごとのくわしい恋愛運の解説に「ネガティブな状況の乗り切り方」もありますので、ぜひご覧いただけますと幸いです。
<仕事運>
2021年上半期、おひつじ座は仕事において「未来」を描き始めます。……といっても、だいたいの方はいつも未来を見ているだろうとは思うのですが、今年のおひつじ座が作っていくのは「誰も見たことがない未来」。これまで世の中で“当たり前”とされてきた枠組みにとらわれることなく、自由に生きたい世の中を作っていけるのです。
ベースとなるのは、2020年という「望むキャリアを構築する年」であなたが力を尽くしたこと。高いハードルを越えた人、難しい仕事を見事に成功に導いた人、困難な状況で柔軟に動けた人。それぞれに自分にとってのベストを尽くし、経験値を上げて来られたのだろうと思います。特に下半期は相当なハードモードであったことでしょう。
その時期を経た今だからこそ描ける未来の物語が、今年はすでに始まっているのです。昨年の経験からの学びをもとに、新しい目標が見えてきます。
2021年は星座を問わず、誰もが既存のシステムや枠組みに依存しない、マインドチェンジを問われます。お金や土地、所有といったものにとらわれた「土の時代」はすでに終わりました。ここからは、知性やコミュニケーションでフラットにつながっていく「風の時代」です。「大手企業に所属していれば安心」「有名大学出身だから有利」といった価値観は淘汰されつつありますが、2021年には完全に消えてなくなるのでしょう。それよりも、知性とコミュニケーションにより、サスティナブルで平等な社会を築いていくことにスポットライトが当たります。場所や時間といった制約から解放されるような仕組みづくりにも、より力が入るでしょう。
こうしたなかで、2021年上半期のおひつじ座の人が意識していくといいのは「ヨコのつながり」です。ただ人脈が広いだけではあまり意味がなく、相手の個性も自分の個性も活かし合える関係こそが求められるようになるでしょう。ときには無条件で助ける・助けられるといったこともあるでしょう。そのときはぜひ、損得なしに力を貸し借りできると素敵です。SF映画ではよく、地球存亡の危機とか未知の生物の来襲といったピンチを乗り越えたヒロインとヒーローが結ばれますが、それと同じです。ピンチに対して恐れることなく、お互いがアイデアを振り絞って立ち向かう。そんなスタンスでいると、ひとりで頑張る以上の成果もきっと、すぐそこに見えてくるのでしょう。
* * *
電子書籍『2021年上半期 あなたの運勢』では、上記の運に加え、転職・起業を目指す方へのアドバイス、ほか半年間の展望を書きました。月ごとのくわしい仕事運の解説に「ネガティブな状況の乗り切り方」もありますので、ぜひご覧いただけますと幸いです。