人気占い師、真木あかりさんの新刊 『2021年上半期 12星座別あなたの運勢』より、
<全体運>
軽やかなステップをふんで
2021年上半期、ふたご座の運勢の人のテーマは「知的冒険」です。聡明で頭の回転が早いふたご座の人々にとっては、水を得た魚のように生き生きと、脳内の地図を思いのままに広げていくのでしょう。久々に「自分らしい!」という感覚を得る人はとても多いだろうと思います。
思い返せば2014年末あたりから、ふたご座の人はずっと人間関係に向き合って来られました。正直なところ「向き合わされる」という印象もあったかもしれません。
たとえば2014年末からの3年間はパートナーシップにおいて、試練のときを迎えていらっしゃいました。2017年末からの3年間は家族や親族、恋人、上司・部下など距離の近い相手との密接な調整・工夫において、努力を強いられることが多かったのではないでしょうか。この時期は特に、同調圧力に嫌気がさしたり、義務や責任を「いきすぎているのでは」と思えるほど押し付けられたり、本当につながりたい人とはつながれなかったりと、自分が自分らしくいられない苦しみもあったことでしょう。
もちろん、良いことだってたくさんあったはずです。たとえば2020年は、長期にわたってモテ期が続くというぶっちぎりの嬉しい時期が巡ってきていたわけですが、あなたの束縛を嫌う自由な魂は、グッと頭を押さえつけられるような「制限」からは自由になりきれていなかったのではないかと思います。自由にやりたいのにできない、素直になれない。暗澹たるお気持ちになることも多かったかもしれません。頑張って来られましたね。
2020年12月17日、そうした日々も終わりを告げます。そして、ずっと感じていた「自分らしく、自由に生きたい」というお気持ちに後押しされるように、時代ごと広々とした場所に飛び出していくのです。ぱっと目の前が開けるような、鎖から解き放たれたような、そんなお気持ちになる人はとても多いことでしょう。自分の時代が来た! と思えるようなタイミングも、訪れるかもしれません。
2021年のあなたは、深い知的探求を始めます。仕事に役立つとかお金になるといったこととは関係なしに、純粋に好奇心が反応するテーマを見つけて学びや研究に没頭することになるでしょう。もしくは、そのテーマとはすでに出合っていて、満を持して学び始めるのかもしれません。社会人大学院やスクールなどで学ぶ方にとっては、これまで以上にはかどり、大きな成果が出せるときです。この時期のあなたが描く頭のなかの地図は、広大かつ詳細で、とても彩り豊かです。まとめやTipsといった断片的な知識や、表面的なノウハウといったことは見向きもせず、脳が汗をかくような学びをこそ、2021年のあなたは求めていきます。
手近なところでは、読書というのはトライしやすい知的冒険のひとつです。西炯子さんの『姉の結婚』という作品に、このような一文があります。
「本を読む者は読まない者の数倍の人生を生きている
君は迷う人を照らす灯台となれ」
本を愛し、図書館司書として働く主人公に贈られた言葉です。本を読むこと。学ぶこと。人という存在の愛おしいところも、決して美しくないところも、純粋さも矛盾も、見つめ続けた数年間。その時期を経た今だからこそ、照らすことができる暗い海もあるのかもしれません。
翼の生えた靴を履いた、ヘルメスのように
ちなみに、知的冒険というテーマは、決して今年だけで終わってしまうものではありません。おそらくですが、向こう20年ほどは常に意識し、活かし、アップデートし続けていくことになるでしょう。これは2020年12月22日、木星と土星が同じ場所で出合うという20年に一度のイベント「グレート・コンジャンクション」が起こり、新たな時代が幕を開けたことと関係しています。今回の「グレート・コンジャンクション」は20年に一度のタイミングであると同時に、200年に一度の特別な節目も重なっています。200年続いた「土の時代」が終わり、「風の時代」へとシフトするなかで、世の中を覆う価値観や幸福観、ビジネスの潮流、家族など既存のシステムががらりと変わります。具体的には「金銭や所有、権威」といったものの価値が薄れ、「知性とコミュニケーション、個性」が重視される時代に移行します。そう、時代の中心となるテーマとあなたの志向が一致する、ということになりますね。今後医療が進んで平均寿命が250歳くらいになれば、ふたご座の人は完全に時代の覇者となれそう……ってすみません、ちょっとくだらなかったですね。
風の時代は「今まで通り」「寄らば大樹の陰」といった発想を好まれるタイプの方には、なかなか生きづらい世の中です。「これを持っていれば安心」といった、わかりやすい評価材料がないからです。自分で考えて、学んで、人とコミュニケーションをとって作っていくしかない。あなたはコミュニケーション上手で進歩的な発想をなさる方ですから、ここから始まる「風の時代」を、すいすいと生き抜いていくでしょう。ふたご座の守護星である水星は、ギリシャ神話の神々でいえばヘルメスです。魔法の杖を持ち、翼の生えた靴を履いて自由自在に飛び回る──この姿は、ここから先のふたご座の人々の姿とも重なります。
夢見た未来を、現実に。
2020年後半、あなたはなぜか熱心に未来を展望する機会が多かったのではないでしょうか。これから実現したいこと、ともにいたい人、自分の活かし方、などなど。それらは決して現実逃避やただの夢物語ではなく、あなたの心からの願いであったはずです。誰かをコントロールしようとか、人のマネをして簡単に済ませようとか、そういったケチな発想は微塵もなく、まっすぐな気持ちの現れだったのです。ぜひ、この時期に描いた夢や展望を、覚えていらしてください。2021年、ともすればふわふわと非現実的な方向にいこうとするあなたを、程よく現実や本来進むべき軌道に引き戻してくれるだろうと思います。せっかく自由奔放に動ける運が巡ってきたのです、しばらくはふわふわと漂ってみるのも、良いことではあろうと思いますけれども。
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電子書籍『2021年上半期 あなたの運勢』では、ここまでにご紹介した今年の運の“活かし方”をくわしく解説しています。また、2020年12月22日に起こる、200年に一度の「時代の変節点」を踏まえた世の中の見通し、星回り的に注意したい時期についても言及しました。占いは読むだけでなく、使ってこそ意味があるもの。2021年という特別な1年を展望する際、ぜひお役立ていただければと思います。
<恋愛運>
2020年は春から夏、そして秋も深まった頃、さらには年末(クリスマスシーズン!)と繰り返し恋愛運のいい時期が訪れていたふたご座。いて座をのぞいた他の星座が、すべて羨むほどのモテ期ラッシュといったところです。総合運のところでも述べた通り、根源のところには常に制限や圧迫感があったのですが、それでもここ数年で一番といっても過言ではないほど、楽しい時間も多かったのではないでしょうか。
2021年も初夏、夏の終わりから秋口にかけて、秋が深まってきた頃と何度かモテ期が訪れますが、全体的に没入感は薄めです。ふたご座の人の宿命である「束縛を嫌う」という傾向がガッツリと出て、付き合っているのにあまり会わなかったり、恋人らしい時間よりもお互いに知識や精神を高め合うことを求めたり、相手によっては「付き合ってるって言うのかな?」と思わせることもありそう。ただ、ふたご座からすればそれが愛であり、敬意と愛がオーバーラップもしているはずです。仕事に夢中になりすぎると、機会を活かしきれないこともありそうです。もし特定の恋人がいるのなら、不安にさせないよう説明をしたり、マメに連絡をとるよう意識しておくといいでしょう。
上半期で特に恋愛運に恵まれるのは、5月9日から6月2日。会話が絆を強めてくれますが、夢中になりすぎて見失うものが出てくる可能性もあります。弱い立場にある人への同情を恋と錯覚するなど「恋っぽいもの」で選択を誤らないよう、意識しておくといいかもしれません。
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電子書籍『2021年上半期 あなたの運勢』では、パートナーがいる人、今はパートナーを探している途中という人、また障害のある恋で悩んでいる人向けにそれぞれ、半年間の展望とアドバイスを書きました。月ごとのくわしい恋愛運の解説に「ネガティブな状況の乗り切り方」もありますので、ぜひご覧いただけますと幸いです。
<仕事運>
視野がグッと広がっていきます。これまで自分が関わってきた範囲が、急に狭いものに思えてくる人は多いでしょう。MBAや司法試験を目指したり、社会人大学院で経営学を学んだりと、今の立場からはかなりの背伸びと感じられるような挑戦に打って出る人も多いでしょう。非常に深い学びが得られる時期なので、長期的に見て必ず強みにしていかれるはずです。また、遠方への転勤や海外赴任なども、あなたが前向きに検討されるのであれば、飛躍のチャンスになりえます。
これまでの仕事のやり方を勢いよく変えていけるときでもあります。というのも、2021年は星座を問わず、誰もが既存のシステムや枠組みに依存しない、マインドチェンジを問われます。お金や土地、所有といったものに焦点が当たっていた「土の時代」はすでに終わりました。ここからは、知性やコミュニケーションでフラットにつながっていく「風の時代」です。「大手企業に所属していれば安心」「有名大学出身だから有利」といった価値観は淘汰されつつありますが、2021年には完全に消えてなくなるのでしょう。それよりも、知性とコミュニケーションにより、サスティナブルで平等な社会を築いてくことにスポットライトが当たります。場所や時間といった制約から解放されるような仕組みづくりにも、より力が入るでしょう。
こうした「風の時代」的な価値観を反映していけるのが、上半期では5月半ばから7月いっぱいまでです。いってみれば「望むキャリアを実現する物語」で、キャリアにおいて重要な気づきがあるはずですから、思い浮かんだことはメモしておくといいでしょう。あとあと「そういえば……!」と、思い出して行動につなげていくことができそうです。
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電子書籍『2021年上半期 あなたの運勢』では、上記の運に加え、転職・起業を目指す方へのアドバイス、ほか半年間の展望を書きました。月ごとのくわしい仕事運の解説に「ネガティブな状況の乗り切り方」もありますので、ぜひご覧いただけますと幸いです。