愛知県人は堅実で貯蓄好き? 家賃がもっとも安いのは愛媛県? 実は合理的な北海道人? 日本で一番お金を使う県は? 「京都の着倒れ」はウソ? ……県民性が表れるのは、方言や食べものだけではありません。お金の貯め方や使い方にも、はっきり県民性は表れるのです! 『県民性の謎がわかる本――47都道府県 あなたの金銭感覚は?』は、こうした都道府県ごとの金銭感覚に迫ったユニークな本。「同じ日本でもこんなに違うのか!」と驚くこと確実の本書より、代表的な都道府県の例をご紹介します。
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とにかく陽気でエネルギッシュ
海外旅行に行くと「やけに大阪人が多いな」と思うことがある。実は人数が多いわけではない。大阪人はどこに行っても大阪弁で大声で喋るから目立つだけなのだ。
よく言えば陽気でエネルギッシュ。遠慮ということを知らず、目立ちたがり屋でおしゃべり。芸能界で言えば明石家さんま、吉本芸人的なキャラが大阪人の典型だ(明石家さんまは和歌山出身・奈良育ちだが)。「いらち」(せっかち)で、自己中心的なため、電車に乗るときにも我れ先にとなりがちで、交通マナーの悪さも日本随一と言われている。
このような大阪人気質は大阪全体に当てはまるが、大雑把に言って、北部のほうが比較的おっとりしており、南部はコテコテ。市内でも、梅田を中心とする「キタ」の雰囲気が東京に近いのに対し、難波・道頓堀・天王寺周辺の「ミナミ」は最も大阪らしいエリア。食い倒れ人形、難波花月、ひっかけ橋など、いわゆる大阪的なものはすべてミナミにある。
大阪人は東京にハッキリと敵対心を抱いており、方言を恥ずかしく思う気持ちはまったくない。阪神タイガースのふがいなさを罵倒しつつも愛し続けている。
・金銭感覚=値切り、値切られるのが当たり前
コストパフォーマンス意識が高く、値切り倒して安く買うことに心血を注ぐ。しかし、流行には敏感でブランド物は大好き。今を楽しもうという気持ちが強いので、使うべきところには潔く使う。とかく「がめつい」と言われるが、ただのケチではなく、価値があると判断したものに対しては金払いがいいという合理性をもっている。
商売は薄利多売が当たり前の庶民派。値切り値切られるのは一種のコミュニケーションで、ビジネスにもボケとツッコミの掛け合いのセンスが必要。回りくどい説明は嫌われ「早い話、なんぼやねん?」が出発点となる。モノを売り込むにしても、小さなことでも、どんなメリットを提供できるのかをハッキリさせることが重要だ。
・攻略法=ストレートだが実は気配りがきき、人情豊か
大阪人とつきあうときには、ノリが大切。ボケ・ツッコミの流れを止めると、センスのないやつだと見なされてしまう。男女関係においても正直でストレート。大阪人は実に平然と初対面の人に声をかけるので、出会いのチャンスは多い。まずは「好きやねん」と言ってから交際がスタートするような気楽さはある。
男はいったん惚れると一途だが、気が多いのが難点。女性は気が強く、やはり自分に正直なので衝動的にケンカ別れすることも多い。大阪人にはカッコつけずに本音でぶつかるに限る。
ただし、一見、軽薄でキツイ言葉を吐いているように見えても、実はオブラートとユーモアに包んだ言い回しをする気配りをもち、浪花節的な情の厚さがある。アクの強さは気になるものの、なんとなく憎めないのである。
あらゆるサービスは大阪から始まった
日本初の百貨店といえば東京・日本橋の三越だが、今でこそ当たり前のターミナルデパートは梅田・阪急が最初。また最上階に食堂をつくり、下の階へ向けて人の流れをつくる「シャワー効果」というおなじみの仕組みも阪急が先駆けだ。
商都だけあって、大阪から生まれたサービスは数多い。喫茶店の「モーニングサービス」が始まったのも大阪なら、引っ越しサービス、人材派遣なども大阪が発祥の地。自動改札、動く歩道も、いかにもせっかちな大阪人による導入だ。
「オマケ」を定着させたのも大阪の江崎グリコ。先行組である東京の森永・明治に対抗するためあの「グリコのオマケ」を考案したという。
県民性の謎がわかる本
愛知県人は堅実で貯蓄好き? 家賃がもっとも安いのは愛媛県? 実は合理的な北海道人? 日本で一番お金を使う県は? 「京都の着倒れ」はウソ? ……県民性が表れるのは、方言や食べものだけではありません。お金の貯め方や使い方にも、はっきり県民性は表れるのです! 『県民性の謎がわかる本――47都道府県 あなたの金銭感覚は?』は、こうした都道府県ごとの金銭感覚に迫ったユニークな本。「同じ日本でもこんなに違うのか!」と驚くこと確実の本書より、代表的な都道府県の例をご紹介します。