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県民性の謎がわかる本

2021.01.17 公開 ポスト

「沖縄県民」の金銭感覚…失業率ワースト1位でも楽観的?山下龍夫

愛知県人は堅実で貯蓄好き? 家賃がもっとも安いのは愛媛県? 実は合理的な北海道人? 日本で一番お金を使う県は? 「京都の着倒れ」はウソ? ……県民性が表れるのは、方言や食べものだけではありません。お金の貯め方や使い方にも、はっきり県民性は表れるのです! 『県民性の謎がわかる本――47都道府県 あなたの金銭感覚は?』は、こうした都道府県ごとの金銭感覚に迫ったユニークな本。「同じ日本でもこんなに違うのか!」と驚くこと確実の本書より、代表的な都道府県の例をご紹介します。

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「テーゲー主義」に「ウチナータイム」

日本の最南端。古くは「琉球」と呼ばれ、日本とは異なる文化をもった王朝があった。しかも、戦後アメリカの占領下に入り、1972年に日本に復帰したばかり。どの県とも違ったハッキリした県民性をもっていて、何かと全国1位か47位が多い。

(写真:iStock.com/bee32)

沖縄県人の県民意識は非常に強い。同郷人を「ウチナンチュー」と称し、本土の「ヤマトンチュー」とは区別する。他県に出ても、しばしば沖縄県人同士で集まって、沖縄料理屋で「ウチナーグチ」(沖縄の言葉)で語り合い、泡盛を飲んで歌って踊る。

同郷意識が非常に強いのだ。ヤマトンチューに対する反感と警戒感の裏返しとも言えるだろう。料理にせよ音楽にせよ、沖縄には独自のローカル文化があり、沖縄県人はそれを非常に大切にしている。

沖縄県人の気質はまず「テーゲー主義」。「テーゲー」は「大概」のことで、何ごとも深く追及せずに「ほどほど」でいいじゃないかという気楽さ。

何ごとにも大らかなところは「ウチナータイム」(沖縄タイム)に表れている。待ち合わせ場所に時間通りに行ったら馬鹿を見る。30分どころか1時間遅れるのも当たり前と言われるほど。本土からの転勤族などは、はじめは耐えられないようだが、すぐ気楽なウチナータイムに慣れてしまうという。

・金銭感覚=失業率ワースト1位ながら、金銭感覚は楽観的?

陽気な南国ムードあふれる沖縄だが、失業率は全国ワースト1位。地元志向が強く、県内で働きたいという人が非常に多いのに、受け皿となる産業があまりないのだ。ひとつの職場に長く居着かず、たびたび転職する人も多い。また、人に雇われるよりは、何か商売を始めたいという起業意識が強いのも特徴だ。

金銭面でも大らかさは発揮される。県民所得は全国最下位ながら、大家族が多く、何とか助け合う風土があるせいか、概して楽観的な金銭感覚の持ち主が多い。

・攻略法=男性はやさしく、女性はしっかり者

男女ともに明るく開放的だが、少々開放的すぎるのかもしれない。「浮気ぐらいするのは、しかたないさ」と言っても許されそうな大らかな(?)風土も後押しするのか、離婚率は全国一高い

恋愛においては男性は意外と引っ込み思案。しかし、女性にやさしく、実は情熱的で、好きになると一途にのめり込む。ただし、少々頼りがいに欠ける甘えん坊が多いため、「支えてあげたい」というタイプの女性に向いている。

そんな男性たちに囲まれて育つせいか、女性はしっかり者。頼られるとついつい面倒を見てしまう人のよさと包容力がある。甘えたい男性にはぴったりだ。

(写真:iStock.com/Subajogu)

離婚率ワースト1位の背景とは?

沖縄の離婚率が高い理由のひとつとして、そもそも「嫁入り」という意識が薄いことがあげられるだろう。

嫁入りというのは、「男が『家』を継ぎ、女性は男の『家』に入る」という思想があってはじめて成り立つ。しかし、沖縄では、女性が結婚しても「家を出ていく」というわけではなく、生まれた家とのつながりは強いままだ。

だからいつでも帰れるというわけでもないだろうが、背景には女性(姉妹)が男性(兄弟)を守るという「オナリ神」の信仰があると言われている。簡単に(?)離婚してしまうのは、それを受け入れる伝統的な風土があるからでもあるのだ。

関連書籍

山下龍夫『47都道府県 あなたの金銭感覚は? 県民性の謎がわかる本』

愛知県人は堅実で貯蓄好き? 家賃が最も安いのは愛媛県!? 実は合理的な北海道人!? 日本で一番お金を使う県は? 「京都の着倒れ」は嘘!? 四国四県でお金に対する考え方はどう違う? 犯罪が日本一少ない県は!? 47都道府県別の歴史、風土にのっとったお金の貯め方・使い方で、県民性が見えてくる! 隣のあの人の金銭感覚がわかる本。

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県民性の謎がわかる本

愛知県人は堅実で貯蓄好き? 家賃がもっとも安いのは愛媛県? 実は合理的な北海道人? 日本で一番お金を使う県は? 「京都の着倒れ」はウソ? ……県民性が表れるのは、方言や食べものだけではありません。お金の貯め方や使い方にも、はっきり県民性は表れるのです! 『県民性の謎がわかる本――47都道府県 あなたの金銭感覚は?』は、こうした都道府県ごとの金銭感覚に迫ったユニークな本。「同じ日本でもこんなに違うのか!」と驚くこと確実の本書より、代表的な都道府県の例をご紹介します。

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山下龍夫

1962年、埼玉県生まれ。県民性に興味をもつ。また、朝鮮半島に関心が深く、韓国・北朝鮮の地域感情についても研究中。

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