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その言い方は「失礼」です!

2021.04.14 公開 ポスト

「かわいそう」は上から目線の言葉…相手の心に寄り添う言葉を選ぼう吉原珠央

「かわいそう」「偉いですね」「遅くなりました」「だから」「疲れていませんか」……。みなさん、こんな言葉を口にしていませんか? 実は、これらはすべて「失礼」な言葉。気づかないうちに相手を傷つけたり、怒らせたりしているかも……。そうならないためにチェックしたいのが、イメージコンサルタント・吉原珠央さんの『その言い方は「失礼」です!』。いったいどう言い換えればよいのか、気になる方は本書で確かめてみてください!

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勝手に不幸の烙印を押さないで

本人や、そのご家族に起こった出来事に対し、それを見たり聞いたりすると、すぐに「かわいそう」という人がいます。

(写真:iStock.com/metamorworks)

例えば、「この間、姪が高校受験で第一志望の学校が不合格だったんだ……」などと聞くと、「えー、かわいそう!」というのです。

「かわいそう」という言葉の中には、「第一志望の高校に行けない人生は悲惨」という考えが根底にあると捉えられても仕方ありません。

深い意味がないとしても、「かわいそう」という言葉には「残念ながら今のあなたは、とても哀れで不幸です」という烙印を勝手に相手の未来に押しつけており、余計なお世話であると私は常々感じています。

「第一志望の高校へ行けない事実」に対して、聞き手がかわいそうとか哀れだとかを判断する立場にはありません。

「かわいそう」という言葉には、相手に共感、寄り添うような温かさが感じられないのです。

何かにつけてすぐに「かわいそう」という人は、勝手に相手を不幸だと決めつけ、「人を憐れむ、優しい私ってどうですか」とばかりに自己陶酔しているように見えてしまうときすらあります。

私自身も過去に「かわいそう」と、いわれたことがありました。

約4年間勤めた会社を退社した20代半ば、次の仕事を探していた時期に年下の女性から、「珠央さん、なかなかお仕事が見つからず、結婚の話もないなんて、なんだかかわいそうですね」と。

大きな違和感を覚えたことを記憶しています。

彼女から見た私は、運も縁もお金も尽きてしまった哀れな人なんだろうということがわかりました。

人からどのように思われても気にする必要はないとしても、一番ショックだったのは、彼女がためらいや気遣いもなく、思っていたことをすぐさま口にする人だと知ってしまったことです。

相手の心に寄り添う言葉を選ぼう

そのときは少し落ち込みましたが、彼女のおかげで気づけたこともありました。

(写真:iStock.com/ramzihachicho)

それは、何かがうまくいかず落ち込んでいる人に対し、「かわいそう」というモノの見方をする人とは、決定的にウマが合わないということです。

相手が辛い時期に、なんとか共感してあげたいという気持ちから「かわいそう」という言葉が出てくることもあるでしょうが、仕事や人に対して「仕事がある人は幸せ」「仕事がない人は不幸でかわいそう」「結婚できない人は哀れ」などという表面的なことを口にする人とは、深い話はもちろんのこと、お腹の底から笑い合えるわけもなく、その後は自然とご縁はなくなっていきました。

辛い出来事を誰かに話したとき、軽々しく「かわいそう」といわれて、いい気持ちになる人はいません。「かわいそう」は、いった人の自己満足な一面もある言葉だと認識しておくほうがいいでしょう。

相手の辛い出来事を聞いたときは、「それは本当に残念でしたね」「ものすごく大変だったと思います」「とても辛かったでしょう……」など、その人の気持ちに心から寄り添うような言葉を投げかけられる人でありたいものです。

このときにゆっくり抑揚をつけてみると、さらに感情が伝わります。

同僚や友人の子どもが風邪を引いたとか、怪我をしたという話に対して「○○くん、咳が止まらないのはかわいそうですね。受験前には治ることを祈っています」「○○ちゃん、指の怪我で学校のプールに入れなかったのはかわいそうでしたが、今はすっかり治ったと聞いて安心しました」といった場合には、第三者であり、かつ子どもさんに対する「かわいそう」なので、そこまでの違和感はありません。

迷うときには、「この状況で自分がいわれたらどう思うか?」を考えてみましょう

いうまでもありませんが、病気や怪我が深刻な場合には、戸惑いもなく「かわいそうですね」という発言は慎みたいですね。

あなたの言葉は、相手の気持ちを落ち着かせ、少しでも前を向けるような温かい力を持っています

そのような言葉を毎日、大切な人へ出し切っていきましょう!

関連書籍

吉原珠央『その言い方は「失礼」です!』

相手は自分を気遣っているつもりなのだろうが、なぜかモヤモヤが残る……。こんな経験をしたことはないだろうか。その正体は相手の「失礼な話し方」にある。もしくは、あなたが残業続きの同僚に「疲れて見えるけど大丈夫?」と声をかけたり、不運な出来事に遭遇した友人に「かわいそう」などといっていたら要注意だ。思いやりのつもりが逆に相手を傷つけており、それに気づかずにいると、徐々に仕事や人間関係を蝕んでいく。そこで本書では、無意識に使っている「失礼な言動」を全て取り除き、「本当の礼儀正しさ」が身につく手法を徹底解説。

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その言い方は「失礼」です!

「かわいそう」「偉いですね」「遅くなりました」「だから」「疲れて見える」……。ついこんな言葉を口にしていませんか? 実は、これらはすべて「失礼」な言葉。気づかぬうちに相手を傷つけたり、怒らせたりしているかも……。そうならないために読んでおきたいのが、イメージコンサルタント・吉原珠央さんの『その言い方は「失礼」です!』。これらの言葉をどう言い換えればよいのか、気になる方はぜひ本書で確かめてみてください!

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吉原珠央

イメージコンサルタント。プレゼンテーション、コミュニケーションをメインにしたコンサルティングを行うほか、「体感して学ぶ」というオリジナルのメソッドで、企業向け研修や講演活動を全国で実施。また、「ストレスフリー」をコンセプトにした化粧品・ファッションアイテムなどを扱う「PURA Tokyo」を立ち上げ、会社を経営。著書に『「また会いたい」と思われる人の38のルール』『「もっと話したい!」と思われる人の44のルール』『人とモノを自由に選べるようになる本』『自分のことは話すな』『その言い方は「失礼」です!』『だから、あの人は嫌われる』など多数。

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