「かわいそう」「偉いですね」「遅くなりました」「だから」「疲れていませんか」……。みなさん、こんな言葉を口にしていませんか? 実は、これらはすべて「失礼」な言葉。気づかないうちに相手を傷つけたり、怒らせたりしているかも……。そうならないためにチェックしたいのが、イメージコンサルタント・吉原珠央さんの『その言い方は「失礼」です!』。いったいどう言い換えればよいのか、気になる方は本書で確かめてみてください!
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口癖になっている人は要注意!
仕事でもプライベートでも、「教えてあげている」「いちいち面倒だな」などといった上から目線や、イライラしながら投げやり感を顕にして話をしている人はいませんか?
それは態度だけでなく言葉の中にも確実に出ています。
例えば、「だから」「っていうか」などの言葉を連発している場合です。
これらの言葉には、自分の意見が絶対的に正しく、また自分が発言する時間を人に邪魔されたくないといった傲慢さを感じます。
会社の後輩が先輩に、「入力の仕方はこれで合っていますか?」と聞いたとき、先輩が「だから、これは大きい数字が上になるようにしてください」といえば、後輩はあまりいい気持ちはしないでしょうし、次に確認するのが怖くなるでしょう。
先輩のほうも、「ああ、これは大きい数字が上になるようにしてくださいね」といえば、角も立たず、お互い気持ちよく仕事が進められるはずです。
普段の生活においても、まるで口癖のように「だから」「っていうか」を連発する人がいます。そういう人と話していると、聞き手は毎回、否定されているような気持ちになり、ストレスを感じます。
「ざっくばらんに何でも質問してください」という60代の社長が、若手社員の研修で質問タイムを設けたとき、答えるたびに「だから、それは……」「っていうかね、君……」「だからね……」などと毎回前置きして話し始めるのを見たことがあります。
もちろん、突拍子もない質問や、明らかにそれまでの話を聞いていなかったとみられるような浅はかな内容の場合を除きますが、勇気を出して質問してくれた人に、むやみに恥をかかせるような反応は好ましくありません。
不要な恨みを買うことも……
あるとき、平熱ではあるものの、不調が数日続き、内科で診てもらったときに、次のようなやりとりがありました。
私「先生、熱もないのに体がだるくて、めまいもすることが初めてなんです」
医師「だから、人には体調の変化がありますからね。なんともいえないですよね」
私「単なる疲れなのでしょうか?」
医師「んー、っていうか、疲れもストレスも常に人は感じていますのでね。一概に、疲れだけが原因とはいえません」
私「もう何日も、こんな症状が続いているので、何か原因がわかる検査などはありませんか?」
医師「だから、何でも私たちが解決できるわけではないので、とりあえず様子を見てみてください」
私「……」
見事にすべてがネガティブ返答! といった感じで、初診料を支払ってまで受診したのに、体調や気分がよくなるどころか、さらに悪化したのではないかと思う状態で帰宅しました。
医師だからといって、すべての不調を治してくれるとは思っていませんが、「だから」「っていうか」といった言葉は不要で、「そうでしたか」「なるほど」「それでは、もう少しだけ様子を見てみましょう」などという言葉に換えるだけで、患者の不安は取り除けたはずです。
こちらが話すことのすべてが否定されるような診察だったので、それ以上、話しても無駄だと感じて早々に切り上げ、二度と受診することはありませんでした。
時と場合によっては、「失礼」では済まず、不要な恨みを買ってしまうかもしれない言葉でもあるので、「だから」「っていうか」をひんぱんに使っていないか、今一度振り返ってみましょう。
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その言い方は「失礼」です!
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