「かわいそう」「偉いですね」「遅くなりました」「だから」「疲れていませんか」……。みなさん、こんな言葉を口にしていませんか? 実は、これらはすべて「失礼」な言葉。気づかないうちに相手を傷つけたり、怒らせたりしているかも……。そうならないためにチェックしたいのが、イメージコンサルタント・吉原珠央さんの『その言い方は「失礼」です!』。いったいどう言い換えればよいのか、気になる方は本書で確かめてみてください!
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謝るべきときはきちんと謝る
気配りができない人、自分のミスを早く忘れてほしいと願う人に共通する言い回しがあります。
それは、約束の時間に遅れたのに、到着したときにお詫びをせず、「遅くなりました!」としかいわないことです。
「遅くなりました!」は謝罪ではなく、単に状況報告をしているにすぎません。
申し訳ないという気持ちはないに等しく、謝罪の気持ちは一切感じられないのです。
遅れるというミスは、遅れた当事者が軽く流してしまうと、その後、不誠実な印象がついてまわることになります。
誰にでも遅れるというミスは起こりえますが、自分が相手をお誘いしているときには、特に遅れないようにする必要があると私は考えています。
遅れたことに対して相手が「気にしないでください」などというと、その言葉を鵜呑みにし、調子に乗ってすぐに別の話題にすり替える人もいます。
遅れた側からすれば、「ああ、よかった。遅刻のことを有耶無耶にできた」と安心しているのかもしれませんが、「気にしないでください」という言葉とは裏腹に、心の中では「さてさて、相手はどのように反応するだろう……。ここでしっかりと謝ってくれる人だったら水に流そう」などと最後のチャンスを与えようとしている可能性があるのです。
ミスは信頼を深めるチャンス
以前、様々な業種の方と一緒に行うプロジェクトがあり、6名で待ち合わせをしたときのことです。
待ち合わせの当日、私も含めて5名が5~10分前には到着していました。
すると、10分以上遅れてやってきた人が、私たちを見てすぐ、「やっちゃいました! 1本先の路地を曲がってしまって……」とだけいい、謝罪の言葉は一切ありませんでした。
その人の「やっちゃいました!」という一言には皆、無反応で、「それでは早速、始めましょうか」と声をかけてくれた人がいて、雰囲気はもとに戻りましたが、私は頭の中で「やっちゃいました、なのか……」ととても残念な気分になったことを覚えています。
繰り返しますが、どんなに早めに出発したとしても、「まさか」と思うような出来事があって、遅刻することは誰にでもあります。
また、早々に話題を換えて、自分のミスを周囲の人が早く忘れてほしいなという思いがあるのも当然です。
ですが、お詫びはお詫びで、最初にしっかりと伝えて相手の許しを得る過程が必要なのです。「不誠実な人」という印象が相手の中にずっと残ってもいいと思う人は別ですが……。
想定外の出来事が起こり、相手に迷惑をかけてしまった──。そんなとき、私たちは相手にまず、何を伝えるべきなのか。
「相手に迷惑をかけてしまった」という現実をしっかり受け止め、「申し訳ございませんでした」と謝罪の言葉をきちんと伝えられる人だけが、様々な場面でチャンスを手にすることができると断言します。
自分のミスを曖昧にしてごまかすよりも、真摯にお詫びをすることで、ミスをしなかったとき以上に、深い信頼へと繋げられることは多いのですから。
その言い方は「失礼」です!
「かわいそう」「偉いですね」「遅くなりました」「だから」「疲れて見える」……。ついこんな言葉を口にしていませんか? 実は、これらはすべて「失礼」な言葉。気づかぬうちに相手を傷つけたり、怒らせたりしているかも……。そうならないために読んでおきたいのが、イメージコンサルタント・吉原珠央さんの『その言い方は「失礼」です!』。これらの言葉をどう言い換えればよいのか、気になる方はぜひ本書で確かめてみてください!